どこまでドル買いが継続できるか(2016年11月21日)

11月8日の米大統領選以降

どこまでドル買いが継続できるか(2016年11月21日)

ドル円:11月21日のファンダメンタル分析

日米双方の金融政策方向性が再確認されたことに加え、安倍・トランプ会談で何も悪材料となる話が出なかったことにより、東京市場のドル円は一段高の動きとなって欧州市場に入る頃には110.93レベルの高値をつけました。その後、週末前の調整も入りNY市場では109.80レベルまで押しましたが、110円以下では買いたい向きも残っている様子で急速に切り返し、引けにかけては高値110.95レベルとわずかに高値を更新しての引けとなりました。

ドル円:11月21日のテクニカル分析

ドル円は、110円以下の底堅さを確認し111円間近での引けとなりましたが、週明けの早朝市場では111.11レベルの高値を付け、引き続きトランプ新政権の積極財政に期待する流れと、それに伴う長期金利の上昇がドルの下支え要因とされています。長期金利上昇(債券売り)は、他国にも波及し日本では債券市場では日銀の指値オペが行われ、長期金利(スワップ)市場では2年超の金利が全てプラスになるといった動きとなっています。米国はインフレ懸念を先取りして12月の利上げが規定コーストなり、日本ではいきなりイールドカーブコントロールが可能なのか試される局面となってきています。

ドル円は既に開票日の安値101.19レベルから10円の円安と、日本当局にとっては望ましいのでしょうが、円高の動き以上に急速な円安の動きとなっていて、客観的に見ればこれも過度な変動ではないかという印象です。日本の当局は円高の動きの時にしか発言しないため、そのような言葉が出て来ることはないでしょうが、市場参加者としてはいったん目先の高値に近づいていると考える向きが増えつつあるように思います。本日は111.20レベルをレジスタンスに、110.50レベルをサポートとする流れを見ておきます。

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