東京市場のドルは150円台で推移、海外時間では2−3円の急変動を警戒(23/10/26)

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日米金利差を背景としたドル買いが進み、150円50銭までドルは上昇、年初来高値を更新した。

東京市場のドルは150円台で推移、海外時間では2−3円の急変動を警戒(23/10/26)

東京市場のドルは150円台で推移、海外時間では2−3円の急変動を警戒

【本日の東京市場】

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日米金利差を背景としたドル買いが進み、150円50銭までドルは上昇、年初来高値を更新した。

昨晩の海外時間では、政府・日銀による為替介入実施への警戒感が高い一方、9月の米新築住宅販売件数が市場予想を上回ったほか、米5年債入札が低調な結果となったことで米10年債利回りが4.95%台まで上昇。米債利回りの上昇を材料に、ドルは150円台に乗せた後もしっかりとした推移となった。

東京時間も終始150円台での推移となった。月末に開催される日銀金融政策決定会合でのイールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)政策の再修正を行うとの観測は根強く、日本の10年国債利回りは0.87%台まで上昇。ただ、それ以上に時間外で、米10年債利回りが上昇したことで、結果的に日米金利差は拡大した。政府・日銀による為替介入を警戒するも、試し試しの地合いでドルは買われた。

ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:150円18銭
高値:150円50銭
安値:150円04銭
終値:150円49銭 

ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:158円68銭
高値:158円71銭
安値:158円52銭
終値:158円66銭

豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:94円45銭
高値:94円69銭
安値:94円25銭
終値:94円62銭

ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:181円76銭
高値:181円87銭
安値:181円51銭
終値:181円79銭

日経平均(日本時間9時―15時)
始値:30902円92銭
高値:30943円33銭
安値:30567円61銭
終値:30601円78銭(前日比−668円14銭)

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

20時00分、ト、トルコ中銀政策金利、前回:30.0%、市場予想:35.0%
21時15分、欧、ECB政策金利、前回:4.5%、市場予想:4.5%
21時30分、米、実質GDP(前期比年率)、前回:2.1%、市場予想:4.3%
21時30分、米、個人消費(前期比年率)、前回:0.8%、市場予想:4,0%
21時30分、米、GDPデフレータ(前期比年率)、前回:1.7%、市場予想:2.6%
21時30分、米、PCEコアデフレータ(前期比年率)、前回:3.7%、市場予想:2.6%
21時30分、米、新規失業保険申請件数、前回:19.8万件、市場予想:20.7万件
21時30分、米、耐久財受注(前月比)、前回:0.1%、市場予想:1.2%
21時30分、米、耐久財受注(輸送除くコア)(前月比)、前回:0.4%、市場予想:0.3%
21時45分、欧、ラガルドECB総裁が記者会見
22時00分、米、ウォラーFRB理事が会議の開会挨拶
23時00分、米、中古住宅販売成約件数(前月比)、前回:−7.1%、市場予想:−1.5%

21日からFRBブラックアウト入り(金融政策に関する発言自粛)
※予定は変更することがございます。

【テクニカル分析】

日足ベースのドル・円は、一目均衡表の雲上限を上放れているほか、遅行スパンも実線を上回っていることから目先のトレンドは強いが、10月3日の乱高下以降、20日MAがサポートラインとして機能しているが、心理的な節目である150円も目先の上値抵抗ラインと意識されていたが、この水準をついに突破した。

ボリンジャーバンドでは、狭くなっていたバンドの+2σを上抜けており、上へのバイアスが強まりそうな地合いであるが、150円台は、10月3日の海外時間の「エア介入」の残像が強いことから、上値は重くなるとの見方もできよう。

東京時間での150円台乗せを受けて、鈴木財務相は「今まで通りしっかり緊張感をもって動きを見ていく」と発言したほか、村井官房副長官は「為替相場の過度な変動は望ましくない、政府として万全の対応を行う」と市場をけん制したが、為替介入の司令塔的な役割である神田財務官からの発言は伝わっていない。本日の発言も、口先介入の文言としてはさほど強い表現ではないが、政府・日銀が介入の有無を明示しないまま為替介入を実施する可能性はある。

一方、株式市場では、日経平均が前日比600円超の下落で30601円78銭まで下げていることから、為替介入が、日経平均3万円の大台割れのトリガーとなる状況は作りたくないはずだ。また、30日−31日に日銀会合を控えていることなどから、「タイミング的に為替介入実施は難しい」というロジックも成り立つ。

今晩の海外時間は、20−30銭程度の瞬間的なドル売りが、システムトレードのドル売りを誘発し急変動する可能性もある。実質GDPなど重要な経済指標の発表も控えていることから、それぞれの発表のタイミングは要警戒だ。なお、今晩の欧州中央銀行(ECB)理事会の政策発表は、「現状維持」のノーサプライズで無風を想定する。今晩の海外時間の上値メドは151円00銭、下値メドは148円00銭とする。

東京市場のドルは150円台で推移、海外時間では2−3円の急変動を警戒

ドル円日足

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