FRB議長発言を注視、ついに150円超えか!?
〇ドル円、上値の重い状態続き、149.65-95のレンジ取引
〇本日NY時間のパウエルFRB議長講演に注目、150円を超えとなるか見極めたい
〇テクニカルにはレンジ上放れも予想しているが、150円到達後は10/3のような急反落の可能性も
〇今夜は米10月フィラデルフィア連銀景況指数、新規失業保険申請件数等の発表予定
〇ドル円予想レンジは149.00-150.20、ドル高・円安方向は150円が最初の抵抗
〇ドル安・円高方向は、まず昨日安値の149円半ばをめぐる攻防に注目
<< 東京市場の動き >>
19日の東京市場は引き続きレンジ取引。依然として150円は近くて遠い存在であり、接近するもとどかなかった。
ドル/円は149.90-95円で寄り付いた。すでに150円を目前に控えたレベルで取引が開始されたものの、結局同レベルが日中高値。大きく値を崩すことはなかったが、その後もドルの上値は重い状態が続いている。結局は149.65-95円といったレンジ取引で、16時現在では149.80-85円で推移し、欧米市場を迎えていた。
一方、材料的に注視されていたものは「日米金融政策」と「中国情勢」について。
前者は、発表された米経済指標が全般的に好数字となるなか、NY連銀総裁から「政策金利を当面、高水準で維持する必要がある」、「インフレ抑制策はまだ道半ば」などとした強気発言が聞かれ、ドルの支援要因に。そうしたなか、時事通信は日銀が31日に公表する「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」で、2023年度の物価上昇率見通しを2%台後半から3%程度に上方修正する方針と報じていた。なお、神田財務官が先日に続き発言をし、一部で物議を醸していたようだ。為替相場について「過度な変動があったら適切に対応を取る」と述べるとともに、「米国のインフレはピークアウトしている感じがある」などと指摘したという。
対して後者は、米紙WSJが中国不動産問題を取り上げ、「大手の苦境が続けば消費マインドに影響」などと改めて伝えるなか、碧桂園(カントリー・ガーデン)は2025年9月満期のオフショア債は利払い1500万ドル(約22億5000万円)について猶予期間が終了したものの、支払いを行ったとの発表はなく、デフォルトに陥ったとの見方が強まったとして話題を集めていた。さらにロイターは関係筋の話として、「債権者が会社側との緊急協議を求めている」と伝えていたようだ。なお、碧桂園の創業者と取締役会長が「中国から出国した」との一部報道が観測されていたが、こちらは同社が否定している。
<< 欧米市場の見通し >>
昨日のドル/円は、再び戻り高値を更新するも惜しいところで150円にはとどかず。依然としてドルの上値は重い状態が続いている。下値の堅さは相変わらずだが、負けず劣らず上値も重い。ただ、本日はNY時間に注目のパウエルFRB議長講演という材料を控えているだけに、いよいよ満を持して150円を超えていくことになるのだろうか。情勢をしっかりと見極めたい。
月末に予定されている日米の政策金利発表が注視されるなか、本日NYには前述したパウエルFRB議長の講演が実施される予定だ。いわゆるブラックアウト期間前、最後の当局者からの発言機会ということあり、是非とも注意を要したい。ただし、それ以外でも中東地域への地政学リスクの高まりや不動産問題を中心とした中国情勢のほか、昨日2度目の投票でも決着しなかった米下院議長不在問題−−など、相場に影響を及ぼしそうな要因は数多く存在している。それらの動静にも重ねて注意を払いたいところだ。
テクニカルに見た場合、ドル/円の基本的なリスクはドル高方向に高いものの、なかなか150円には到達せず。3日に一度達して以降、およそ半月も150円台をみていない。
したがって、本日もドルの上値は重く150円にはとどかないといった見方をする向きもあるが、材料的には期待されるものが予定されているだけに、個人的にはレンジの上放れもあるうると予想している。ただし、定着するか否かは別の問題。むしろ到達したあとは、3日のような急反落をたどる危険性もある。
本日は米経済指標として、10月のフィラデルフィア連銀景況指数や週間ベースの新規失業保険申請件数などが発表されるほか、注目のパウエルFRB議長講演が実施される見込みだ。久しぶりの大相場を期待する声も聞かれていた。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは149.00-150.20円。ドル高・円安方向はなかなか到達しない150円が最初の抵抗。超えれば150.16円が当然視界内に。
対するドル安・円高方向は、まず昨日安値の149円半ばをめぐる攻防に注目。下回ると149円台へとレベルを切り上げてきた移動平均の21日線が意識されそうだ。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2024.11.22
ドル円154円台前半、本邦CPI高止まり等で一時154円割れ (11/22午前)
22日午前の東京市場でドル円は「往って来い」。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:中島 光牙
2023.10.19
東京市場のドルは150円手前の膠着、米下院議空席もドルの重しか?(23/10/19)
東京時間のドル・円は、中東情勢などが意識され積極的な売買が入らなかったことから、3営業日連続となる149円台半ばから後半でのもみ合い相場となった。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2023.10.19
ドル円149円台後半、午前中は昨晩高値更新には至らず (10/19午前)
19日午前の東京市場でドル円は高値圏でのもみ合い。
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。