ドル円149円台後半、午前中は昨晩高値更新には至らず
19日午前の東京市場でドル円は高値圏でのもみ合い。朝方149.93の直近最高値付近で寄り付いたドル円は、序盤高値圏でもみ合った後、一旦149.66まで反落。しかし、時間外の米10年債利回りが一時4.95%に達するなど、米長期金利の上昇継続にじりじりと持ち直し、東京時間正午現在は149.82レベルで取引されています。
日経平均株価は、昨晩米長期金利上昇を背景に欧米主要株価指数が大幅安となったことを受けて、大きく売りが先行。その後もみ合いとなりましたが、情報技術系を中心にほぼ全面安の様相が続き、次第に下げ幅を拡大。595円の大幅安で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では中東情勢の更なる悪化懸念が広まり、リスク回避の動きが強まる中欧米主要株価指数が全面安の展開となりました。一方でFRB関係者から中東情勢や米長期金上昇を背景に利上げ見送りを支持する発言が目立つようになっており、逆に米債売りに「安心感」が出ているためか米長期金利の上昇が止まらない状況です。ドル円は米長期金利の上昇を背景に終盤、直近高値を更新し、149.93をつけそのまま東京時間につないでいます。
テクニカルにはドル円は、引き続き150円と21日移動平均線の間での「三角持ち合い」が継続。21日線は149.18まで上昇してきており、どちらに抜けるかいよいよ緊張が高まります。
ガザ地区の病院への爆撃を機に、中東各地でイスラエル・米国に対する抗議活動が広がっており、紛争の地域的拡大への懸念が強まっています。ドル円は、ともに危険避難通貨の性格があるため、直接は影響を受けにくい組み合わせと言えますが、今回は米国がある意味当事者でもあり、地政学リスクが更に拡大すると、円やドルがバラバラのタイミングで買われる局面が来る可能性があります。その場合一時的には円高、ドル高どちらにも動くケースがあることから、注意が必要です。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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