ドル円、良好な米経済指標を背景に堅調推移が継続中。年初来高値更新が射程圏内(10/18朝)

17日(火)のドル円相場は堅調な値動き。

ドル円、良好な米経済指標を背景に堅調推移が継続中。年初来高値更新が射程圏内(10/18朝)

ドル円、良好な米経済指標を背景に堅調推移が継続中。年初来高値更新が射程圏内

〇ドル円、日銀の物価見通し上方修正観測報道に欧州序盤に148.75まで急落
〇その後は米9月小売売上高、鉱工業生産、設備稼働率がいずれも予想上回り、148.88まで急伸
〇ユーロドル、独指標好調、欧州債利回り上昇に米国午後にかけ高値1.0595まで上昇、堅調推移
〇ドル円、上位から下位足に至る全てのローソク足が主要テクニカルポイントを上回り地合い強い
〇ファンダメンタルズも、最近の米指標全般の好調が米金融引き締め長期化観測を強化
〇ドル買い・円売りトレンドの継続をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:149.00ー150.50

海外時間のレビュー

17日(火)のドル円相場は堅調な値動き。(1)一部メディアによる「日銀が今月末に発表する展望リポートの中で2024年度の物価見通しを従来の1.9%から2%以上に引き上げる公算が大きい」との観測報道や、(2)上記1を背景とした日銀による金融緩和の修正観測、(3)ロング勢のストップSELLが重石となり、欧州時間朝方にかけて、安値148.75まで急落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(4)日米金利差に着目したドル買い・円売り(下落局面を待ち構えていた勢力による押し目買い圧力)の再開や、(5)米9月小売売上高(結果+0.7%、予想+0.3%、※前月比)の市場予想を上回る結果、(6)米9月鉱工業生産(結果+0.3%、予想±0.0%、※前月比)の市場予想を上回る結果、(7)米9月設備稼働率(結果79.7%、予想79.6%)の市場予想を上回る結果、(8)米金利上昇に伴うドル買い圧力が支援材料となり、米国時間午後にかけて、高値149.88まで急伸しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間10/18午前5時45分現在)では、149.84前後で推移しております。

17日(火)のユーロドル相場は堅調な値動き。欧州時間朝方にかけて、安値1.0532まで下落するも、一巡後に下げ渋ると、(1)ドイツ10月ZEW現況指数(結果▲79.9、予想▲80.8)の市場予想を上回る結果や、(2)ドイツ10月ZEW景況感指数(結果▲1.1、予想▲9.0)の市場予想を上回る結果、(3)ユーロ圏10月ZEW景況感指数(結果+2.3、前回▲8.9)のプラス圏浮上、(4)欧州債利回り上昇に伴うユーロ買い圧力、(5)欧州株の底堅い動きが支援材料となり、米国時間午後にかけて、高値1.0595まで上昇しました。その後も、オーストリア中銀ホルツマン総裁による「インフレは依然として危機状態から脱しきれていない」「さらなるショックによりECBの追加利上げが必要となる可能性がある」とのタカ派的な発言が支えとなり、本稿執筆時点(日本時間10/18午前5時45分現在)においても、1.0577前後での底堅い動きが続いています。

本日の見通し

ドル円は「日銀が今月末に発表する展望リポートの中で2024年度の物価見通しを従来の1.9%から2%以上に引き上げる公算が大きい」とのヘッドラインを受けて一時148.75まで急落するも、僅か2時間で全値戻しを達成するなど、底堅さが目立つ相場展開となりました。上位足から下位足に至る全てのローソク足が主要テクニカルポイントを上回っていることや、強い買いシグナルを示唆する「一目均衡表三役好転」「強気のパーフェクトオーダー」「ダウ理論の上昇トレンド」が成立していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは極めて強いと判断できます。

また、ファンダメンタルズ的に見ても、(1)米FRBによる金融引き締め長期化観測(直近で発表された米雇用統計→米PPI→米CPI→米ミシガン大期待インフレ率→米小売売上高が軒並み市場予想を上回る結果)や、(2)日銀による金融緩和の長期化観測(日銀が例え金融緩和の修正に踏み切ったとして影響は一時的で絶好の押し目買い機会になるとの見方が市場コンセンサス)、(3)上記1、2を背景とした日米金融政策の方向性の違い(円キャリートレード継続の妥当性)、(4)政府・日銀による為替介入のやりにくさ(国際通貨基金のサンジャヤ・パンス副局長は先週末に「最近の円安はファンダメンタルズに沿った動きで、為替介入の要件を満たしていない」と発言)等、ドル円相場の上昇を連想させる材料が揃っています。

以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル買い・円売りトレンドの継続をメインシナリオとして予想いたします(10/3に記録した年初来高値150.16を試すシナリオを想定)。尚、本日は中国の主要経済指標(中国7ー9月期GDP統計、中国9月小売売上高、中国9月鉱工業生産、中国9月固定資産投資)や、米経済指標(米MBA住宅ローン申請指数、米9月住宅着工件数、米9月建設許可件数、ベージュブック)、米当局者発言(ウォラーFRB理事、ニューヨーク連銀ウィリアムズ総裁、ボウマンFRB理事、フィラデルフィア連銀ハーカー総裁)に注目が集まります。

本日の予想レンジ:149.00ー150.50

注:ポイント要約は編集部

ドル円、良好な米経済指標を背景に堅調推移が継続中。年初来高値更新が射程圏内

ドル円日足

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