東京市場のドルは149円台半ばで膠着、バイデン大統領の外交手腕を見極め
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、引き続き不透明な中東情勢を睨んだもみ合い相場となり、149円台半ばで膠着感が強まった。
昨晩の海外時間では、イスラエルとイスラム組織ハマスとの大規模地上戦突入への警戒感が引き続き強く、積極的な売買は手控えられた。米10年債利回りは4.7%台を回復したものの、金利高に伴うドル買いは観測されなかった。
東京時間も、引き続き様子見ムードが強まり、上下の値幅はわずか16銭に留まった。時間外で米10年債利回りは4.75%台まで上昇したが、ドルのみならず為替市場全体への影響は限定的となった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:149円59銭
高値:149円65銭
安値:149円49銭
終値:149円61銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:157円91銭
高値:158円00銭
安値:157円70銭
終値:157円75銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:94円78銭
高値:95円20銭
安値:94円78銭
終値:95円03銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:182円69銭
高値:182円74銭
安値:182円36銭
終値:182円44銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:32063円79銭
高値:32260円77銭
安値:31901円39銭
終値:32040円29銭(前日比+381円26銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
18時00分、欧、独ZEW景況感指数、前回:−11.4、市場予想:−9.7
18時00分、欧、ユーロ圏ZEW景況感指数、前回:−8.9
21時00分、米、ウィリアムズNY連銀総裁、討論会で司会進行
☆21時30分、米、小売売上高(前月比)、前回:0.6%、市場予想:0.3%
☆21時30分、米、小売売上高(自動車除くコア)(前月比)、前回:0.6%、市場予想:0.2%
22時00分、欧、クノット・オランダ中銀総裁が政府研究会議に出席
22時15分、米、鉱工業生産指数(前月比)、前回:0.4%、市場予想:0.0%
22時15分、米、設備稼働率、前回:79.7%、市場予想:79.6%
22時20分、米、ボウマンFRB理事がCBDCについて講演
23時45分、米、バーキン・リッチモンド連銀総裁が米経済見通しについて講演
30時00分、米、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁が米経済について講演
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円は、一目均衡表の雲上限を上放れているほか、遅行スパンも実線を上回っていることから目先のトレンドは強いが、10月3日の乱高下以降、20日MAがサポートラインとして機能しているが、心理的な節目である150円も目先の上値抵抗ラインとなりつつあり、狭いレンジ推移となっている。
10日のヒストリカルボラティリティ(HV)は5.91、30日HVは5.79と前日比ではともに低下している。中東問題では、米バイデン大統領が18日にイスラエルを訪問し、紛争の地域的拡大を防ぐとのことだが、市場は模様眺めに徹している。
バイデン大統領は、ヨルダンも訪問して、パレスチナ自治政府のアッバス議長とも会談することから、大規模な地上戦は回避される可能性はある。ただ、「ハマスとパレスチナ自治政府は別である」という認識が強まることで、ハマスの独断専行を抑えることができなくなるリスクもある。どちらにせよ、18日以降のバイデン大統領の外交手腕と、各主要国や組織の指導者の発言を見極めたいというのが、今の為替市場の声だろう。
なお、昨夜、神田財務官が、為替相場が激しく下落した場合には、国は「金利を上げることによって資本流出を止めるか、為替介入で過度の変動に対抗する」と記者団に述べた。そして、昨年の為替介入については「ファンダメンタルズから外れて、過度な変動が見られた。それが国民、特に企業と家計の経済行動に多大なる問題をもたらしていることは看過できないので介入した」とも述べている。
このコメントから、為替介入を実施するには「企業と家計の経済活動に多大なる問題を与えている」という大義名分が必要と改めて感じた。これは、裏を返すと、足元の円安等による物価上昇に対する諸問題を国民が提起し続けなければ、為替介入は実施しにくい、という整理にもつながる。物価高に順応し始めたのか、昨年比では国民の声は小さくなったようにも思える。為替介入の大義名分を見つけるのはなかなか難しそうだ。
今晩の海外時間も引き続き中東情勢緊張化に伴い狭いレンジ推移となろう。上値メドは149円80銭、下値メドは149円20銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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