ドル円、狭いレンジ内で方向感に欠ける展開。IMF高官は日本の為替介入を不支持(10/17朝)

週明け16日(月)のドル円相場は狭いレンジ内で方向感に欠ける展開。

ドル円、狭いレンジ内で方向感に欠ける展開。IMF高官は日本の為替介入を不支持(10/17朝)

ドル円、狭いレンジ内で方向感に欠ける展開。IMF高官は日本の為替介入を不支持

〇ドル円、米国朝方149.77まで上昇後は伸び悩み狭いレンジ内で方向感に欠ける展開
〇ユーロドル、8月貿易収支の改善や欧州株の上昇に1.0563まで反発
〇ドル円、主要テクニカルポイントの上側で推移、買いシグナルも継続、地合い強い
〇ファンダメンタルズも日米金利差拡大とそれに伴う円キャリートレード継続期待が支えに
〇週末IMF高官は「円安はファンダメンタルズに沿った動き、介入要件を満たしていない」と発言
〇日米金利差に着目したドル買い・円売りトレンドの継続をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:149.00ー150.50

海外時間のレビュー

週明け16日(月)のドル円相場は狭いレンジ内で方向感に欠ける展開。(1)中国経済の先行き不透明感や、(2)中東情勢を巡る地政学的リスク、(3)上記1、2を背景としたリスク回避の円買い圧力、(4)米金利低下に伴うドル売り圧力が重石となり、アジア時間早朝にかけて、安値149.35まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(5)日米金利差に着目した円キャリートレードの再開や、(6)イエレン米財務長官による「米国経済は好調」「金利上昇は続くかもしれないが明確ではない」とのタカ派的な発言、(7)米10月ニューヨーク連銀製造業景況指数(結果▲4.6、予想▲6.0)の市場予想を上回る結果、(8)欧米株の堅調推移、(9)米金利上昇に伴うドル買い圧力が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値149.77まで上昇しました。もっとも、買い一巡後に伸び悩むと、引けにかけて反落し、本稿執筆時点(日本時間10/17午前5時30分現在)では、149.52前後で推移しております。

週明け16日(月)のユーロドル相場は底堅い動き。(1)中国経済の先行き不透明感や、(2)中東情勢を巡る地政学的リスク、(3)上記1、2を背景としたリスク回避ムードが重石となり、アジア時間早朝にかけて、安値1.0507まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(4)ユーロ圏8月貿易収支・季調済(結果119億ユーロ黒字、前回35億ユーロ黒字)の黒字幅拡大や、(5)ECBによる金融引き締め継続観測(中東情勢緊迫化→原油価格上昇→欧州圏のインフレリスク再燃→ECBによる金融引き締め継続の思惑→ユーロ買い再開)、(6)欧州株の堅調推移が支援材料となり、米国時間午後にかけて、高値1.0563まで反発しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間10/17午前5時30分現在)では、1.0559前後で推移しております。

本日の見通し

ドル円は10/3に記録した安値147.38をボトムに反発に転じると、10/12に一時149.88まで上昇しました。現在も149円台半ばで推移するなど、依然として年初来高値150.18を狙える位置に付けています。日足ローソク足が全ての主要テクニカルポイント(21日線、50日線、90日線、200日線、ボリンジャーミッドバンド、一目均衡表転換線、基準線、雲上限)の上側で推移していることや、強い買いシグナルを示唆する「一目均衡表三役好転」「強気のパーフェクトオーダー」「ダウ理論の上昇トレンド」が継続していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは強いと判断できます。また、ファンダメンタルズ的に見ても、(1)米FRBによる金融引き締め長期化観測(直近で発表された米雇用統計、米PPI、米CPI、米ミシガン大期待インフレ率はいずれも市場予想を上回る結果→米FRBによる金融引き締め長期化の思惑)や、(2)日銀による金融緩和の長期化観測、(3)上記1、2を背景とした日米金融政策の方向性の違い(日米金利差拡大に着目した円キャリートレードの継続期待)など、ドル円相場の上昇を連想させる材料が揃っています。

政府・日銀による介入警戒感が燻っているものの、国際通貨基金(IMF)のサンジャヤ・パンス副局長が週末に「最近の円安はファンダメンタルズに沿った動きで、為替介入の要件を満たしていない」と述べたことから、特に足元のように地政学的リスクで金融市場が動揺している局面においては、為替介入に踏み切ることは容易では無いと考えられます。また、中東情勢を巡る地政学的リスクは、リスク回避の円買いと同時に有事のドル買いを引き起こす材料でもあるため、ドル円にはニュートラルに作用すると考えられます。以上を踏まえ、当方では引き続き、日米金利差に着目したドル買い・円売りトレンドの継続をメインシナリオとして予想いたします。尚、本日は米9月小売売上高や、米9月鉱工業生産、米10月NAHB住宅市場指数に加えて、米当局者発言(ニューヨーク連銀ウィリアムズ総裁、ボウマンFRB理事、リッチモンド連銀バーキン総裁)も複数予定されているため、米国時間帯のボラティリティ拡大に注意が必要でしょう、

本日の予想レンジ:149.00ー150.50

注:ポイント要約は編集部

ドル円、狭いレンジ内で方向感に欠ける展開。IMF高官は日本の為替介入を不支持

ドル円日足

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