東京市場のドルは149円台での小動き、昨晩の乱高下は「レートチェック」か?(23/10/4)

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、昨晩の海外時間後の急落の反動などが意識されて、149円台での小動きとなった。

東京市場のドルは149円台での小動き、昨晩の乱高下は「レートチェック」か?(23/10/4)

東京市場のドルは149円台での小動き、昨晩の乱高下は「レートチェック」か?

【本日の東京市場】

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、昨晩の海外時間後の急落の反動などが意識されて、149円台での小動きとなった。

昨晩の海外時間では、ドルは150円台に乗せた後、147円台まで急落するなど荒い値動きとなった。一部では「政府・日銀が為替介入を行った」との観測も浮上したが、実施したかどうかは不明である。

東京時間は、海外時間の乱高下とは対照的に様子見ムードの強い地合いとなった。鈴木財務相と神田財務官は「介入の有無はコメントを控える」と発言しており、為替介入を実施したかは不明のままである。状況を確認したいとする雰囲気が強まったことから、上下の値幅の狭い膠着相場に。株式市場で日経平均が急落したことも、積極的なドル買いを手控える要因となった。

ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:149円12銭
高値:149円32銭
安値:149円07銭
終値:149円24銭 

ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:156円05銭
高値:156円27銭
安値:156円00銭
終値:156円23銭

豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:93円96銭
高値:94円38銭
安値:93円80銭
終値:94円19銭

ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:180円04銭
高値:180円29銭
安値:179円94銭
終値:180円22銭

日経平均(日本時間9時―15時)
始値:30765円03銭
高値:30830円85銭
安値:30487円67銭
終値:30526円88銭(前日比−711円06銭)

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

17時00分、欧、ラガルドECB総裁がECB金融政策会議で挨拶
18時00分、欧、ユーロ圏小売売上高(前月比)、前回:−0.2%、市場予想:−0.4%
18時00分、欧、ユーロ圏小売売上高(前年比)、前回:−1.0%、市場予想:−0.9%
20時40分、欧、デギントスECB副総裁がキプロス中銀年次会議に出席
21時15分、米、ADP雇用報告、前回:17.7万人、市場予想:15.2万人
22時45分、米、サービス業PMI、前回:50.2、市場予想:50.2
22時45分、米、コンポジットPMI、前回:50.1、市場予想:50.1

23時00分、米、耐久財受注(前月比)、前回:0.2%、市場予想:0.2%
23時00分、米、耐久財受注(輸送除くコア)(前月比)、前回:0.4%、市場予想:0.4%
23時00分、米、ISM非製造業景気指数、前回:54.5、市場予想:53.6
23時00分、欧、パネッタECB理事がキプロス中銀年次会議に出席
23時25分、米、ボウマンFEB理事がセントルイス連銀主催年次会議に出席
23時30分、米、グールズビー・シカゴ連銀総裁がイベントにて挨拶
23時30分、米、原油在庫(前週比)、前回:−216.9万バレル

※中国は国慶節のため6日まで休場
※予定は変更することがございます。

【テクニカル分析】

日足ベースのドル・円は、一目均衡表の雲上限を上放れているほか、遅行スパンも実線を上回っていることから目先のトレンドは強い。昨晩の乱高下で、20日移動平均線(MA)を割り込む場面が見られたが、長い下影(下ヒゲ)を残していることから、トレンドはまだ強いと考える。

一方、心理的な節目である150円から急落したことから、150円水準を上放れ、昨年高値の151円96銭水準を狙うには、それなりの材料が必要な地合いに変わったと考える。

昨晩の為替市場の乱高下は、ドル、ユーロ、ポンドと主要通貨の多くが対円で一斉に下落した。政府関係者の発言内容や、金融庁、日本銀行、財務省による三者会合がまだ開催されていない状況下、「為替介入」の実施は無いと考える。また、昨年9月から10月に為替介入を三回実施した際、神田財務官が記者会見で「介入を実施した」と明言していたことから、今朝の神田財務官の発言を踏まえても、介入していないと推測する。

となれば、昨日の動きは「レートチェック」の影響ではないかと推測する。昨年9月14日にレートチェックを行った(推測)際は、2円50銭ほどドル安円高に振れており、昨日の値動きとだいたい同じである。すぐに値を戻す「往って来い」となった点も非常に似ている。

レートチェックは為替介入実施の最終段階という認識が市場ではあることから、政府・日銀は為替介入を行う準備ができた、という印象を市場に与えることができたと考える。「断固たる措置」という発言や三者会合というイベントをクリアしていない状況下だが、150円水準で政府・日銀が介入を行うかもしれない、という関係者への刷り込みには成功したことから、少なくても週内のドルの上値は重くなりそうだ。

今晩の海外時間は、重要な米経済指標の発表を控えているが、為替介入に対する疑心暗鬼の地合いが続いていることからドルの上値は重くなろう。上値メドは149円80銭、下値メドは148円80銭とする。

東京市場のドルは149円台での小動き、昨晩の乱高下は「レートチェック」か?

ドル円日足

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