ドル強保ち合い継続、月末需給要因にも注意(9/27夕)

27日の東京市場はドルが強保ち合い。149円挟みの一進一退ながら、ドルはかなり底堅かった。

ドル強保ち合い継続、月末需給要因にも注意(9/27夕)

ドル強保ち合い継続、月末需給要因にも注意

〇東京市場のドル円、149円挟みのレンジ取引ながら底堅い
〇「米連邦債務上限問題」政府機関閉鎖リスクは野党共和党が多数派を占める下院採決を注視
〇四半期末や半期末の節目を迎えるため需給要因や持ち高調整などによる価格変動リスクに注意
〇本日は8月耐久財受注速報やEIA週間石油在庫統計などの米経済指標が発表予定
〇ドル高・円安方向は昨日・今日と2度上げ止まっている149.15-20の攻防に注目
〇ドル安・円高方向は、昨日安値148.71が最初のサポートで下回っても底堅そう
〇欧米時間のドル円予想レンジは148.60-149.40

<< 東京市場の動き >>

27日の東京市場はドルが強保ち合い。149円挟みの一進一退ながら、ドルはかなり底堅かった。

ドル/円は149.05円レベルで寄り付いたものの、基本はレンジ取引。レベル的には円安警戒も強く、実際に鈴木財務相から「強い緊張感持って動きを見ている」との口先介入が観測されていた。しかし、具体的な影響は限られており、ドルの下値は小緩んだ148.85-90円まで。16時現在では再び149円台を回復した149.05-10円で推移、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは「米金融政策など」と「米連邦債務上限問題」について。
前者のうち、昨日発表された米経済指標は好悪混在。たとえば、コンファレンスボード消費者信頼感指数が予想を下回った反面、S&Pケースシラー住宅価格指数やリッチモンド連銀製造業指数は逆に好数字となっていた。そうしたなか、ボウマンFRB理事が「賃借人のコスト負担増がFRBによる物価圧力を抑制する行動の重要性を明確に示している」と発言。またミネアポリス連銀総裁からは「追加利上げ必要になる確率は40%」とのコメントが聞かれていたようだ。

対して後者は、ブルームバーグから「米上院の与野党、4-6週間の『つなぎ予算』で合意間近」といった報道が観測されるなか、そののち与野党指導部が実際に合意したとの追加報道あり。しかし、合意したのは上院のみで、今後下院における合意が別途必要。そして、野党共和党が多数派を占める下院での審議も難航する、といった複数メディア報道が散見されていた。安心するにはまだ早いかもしれない。なお、米下院議長によると、下院採決は29日になる可能性が高いという。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円相場は、本日東京時間もドル強保ち合い。前日高値149.18円を惜しいところで更新できていないが、リスクは引き続きドル高方向にバイアスか。テクニカルには、昨日高値を超えればいよいよ150円を目指す展開が予想されそうだ。ただ、当局者の指摘する「過度の変動」には当たりそうもないとはいえ、レベル的には実弾の円買い介入実施などにもさすがに要注意かもしれない。
明らかになった日米の金融政策スタンスなどを材料に、引き続きドル高・円安有利な状況。また、懸念要因のひとつだった米連邦債務上限問題が、先で記したように一歩前進したこともドルの支援要因になるかもしれない。ただ、日程的には四半期末や半期末の節目を迎えることで、材料もさることながら需給要因を警戒する声も徐々に高まってきた。持ち高調整などによる思わぬ価格変動にも、リスク管理などをし、しっかり備えたいところだ。

テクニカルに見た場合、ドル/円は円安警戒から上値が依然として重い状況下、下値もかなり切り上がってきた。実際、時間足のようなやや短期のチャートをみると、25日に148円半ばを超えたのちは一度も下回っておらず、さらに期間を短縮すれば148.70円レベルも少しずつサポートとして育ちつつある。当局の介入といった特殊要因でもなければ下値も限られそうで、ドルは底堅く推移する可能性がある。
本日は米経済指標として、8月の耐久財受注速報やEIA週間石油在庫統計などが発表される予定となっている。また月末応当日に当たることで、需給要因を警戒する声もあるようだ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは148.60-149.40円。ドル高・円安方向は昨日そして本日と直近2度上げ止まっている149.15-20円の攻防に注目。ただ、超えれば150円も薄っすらとだが視界内に。
対するドル安・円高方向は、昨日安値148.71円が最初のサポートか。それを下回っても底堅そうで、次のターゲットは148.26円などとなる。

ドル強保ち合い継続、月末需給要因にも注意

ドル円日足


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