東京市場のドルは149円台でのもみ合い、そろそろ口先介入のトーンが一段上がるか?(23/9/27)

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、米国の長期金利が高止まりしていることから日米金利差が意識されて、149円台での推移となった。

東京市場のドルは149円台でのもみ合い、そろそろ口先介入のトーンが一段上がるか?(23/9/27)

東京市場のドルは149円台でのもみ合い、そろそろ口先介入のトーンが一段上がるか?

【本日の東京市場】

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、米国の長期金利が高止まりしていることから日米金利差が意識されて、149円台での推移となった。

昨晩の海外時間では、米9月の消費者信頼感指数や8月の新築住宅販売件数が市場予想を下回ったことからドル買い一服の場面も見られたが、米10年債利回りは4.5%台を維持。JPモルガンのダイモンCEOが「最悪のシナリオとして政策金利が7%まで上昇するリスクに備える必要がある」と発言したことなどが、米金利高止まりの要因となった。ドルは米金利の高止まりを意識した買い支えが入り、149円台で取引を終えた。

東京時間では、朝方、鈴木財務相の「強い緊張感をもって動きを見ている」といった発言が伝わったものの、為替市場への影響は限定的。政府・日銀による口先介入が意識され、昨日つけた年初来高値149円19銭を上回ることは無かったが、日米金利差を要因としたドル買いを背景に、149円台を挟んだ年初来高値圏でのもみ合いとなった。

ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:149円06銭
高値:149円12銭
安値:148円87銭
終値:149円07銭 

ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:157円57銭
高値:157円61銭
安値:157円31銭
終値:157円44銭

豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:95円34銭
高値:95円47銭
安値:95円05銭
終値:95円09銭

ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:181円17銭
高値:181円19銭
安値:180円89銭
終値:181円07銭

日経平均(日本時間9時―15時)
始値:32023円37銭
高値:32371円90銭
安値:31960円32銭
終値:32371円90銭(前日比+56円85銭)

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

21時00分、米、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁にCNBCがインタビュー
21時30分、米、耐久財受注(前月比)、前回:−5.2%、市場予想:−0.4%
21時30分、米、耐久財受注(輸送除くコア)(前月比)、前回:0.4%、市場予想:0.2%
23時30分、米、原油在庫(前週比)、前回:−213.6万バレル、前回:−92.0万バレル

※予定は変更することがございます。

【テクニカル分析】

日足ベースのドル・円は、一目均衡表の雲上限を上放れているほか、遅行スパンも実線を上回っていることから目先のトレンドは強い。9月1日の144円44銭と、11日の145円90銭を結んだ下値支持線に対して、7日と8日の147円88銭と、15日の147円99銭(年初来高値)を結んだ上値抵抗線を上放れていることから、短期的なターゲットとして、昨年10月以来となる150円台到達が意識されよう。

米金利拡大が意識されてドルは堅調だ。ドル・インデックスは本日106.321とじりじり上昇しており、連日で年初来高値を更新している。ドル・インデックスだけ見ると、昨年150円台をつけていた10月は115前後で推移していたことから、ドル・インデックスの上昇余地はまだあるという見方もできる。仮にこのロジックを当てはめるとドルは160円台水準に突入する。

ただ、さすがにその水準までドル高円安が加速する前に、政府・日銀による為替介入が実施されることから、150円の大台を一気に飛び込えるようなドル買いを想定するのは現実的ではない。

今後の見通しは、150円台で政府・日銀関係者の口先介入のトーンが上がり、151円台で「三者会合」と「レートチェック」で市場の反応を確認し、それでもドル高のトレンドが続くのであれば、152円前後で実弾による為替介入実施という流れを想定している。連日で鈴木財務相が口先介入を行っているが、為替市場が無反応なのは政府・日銀も確認しているはずだ。そろそろ口先介入のトーンが上がってくると考える。

今晩の海外時間もドルは年初来高値圏の149円台で推移するだろう。上値メドは年初来高値を上回る149円50銭、下値メドは148円50銭とする。

東京市場のドルは149円台でのもみ合い、そろそろ口先介入のトーンが一段上がるか?

ドル円日足

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