ドルは連日の高値更新、英国情勢など注意(9/21夕)

21日の東京市場はドルが小幅に続伸。本邦要人から口先介入が発せられるなか、逆にドルは小幅ながら値を上げ、年初来高値を更新している。

ドルは連日の高値更新、英国情勢など注意(9/21夕)

ドルは連日の高値更新、英国情勢など注意

〇本日ドル円 基本揉み合い、一時148.45をつけ前日高値を更新、16時現在148.30-35で推移
〇米FOMCの予想よりも強気な内容を受け、ドル円は一気に148円回復
〇ドル円148円台回復を受け、松野官房長官らによる口先介入と思しき動き
〇今夜の英中銀、明日昼の日銀政策金利発表に要注目
〇本日は米9月フィラデルフィア連銀景況指数、新規失業保険申請件数等の発表予定
〇欧米時間のドル円予想レンジは147.90-148.90
〇ドル高・円安方向、本日東京で示現した高値148.45レベル攻防にまず注目
〇ドル安・円高方向、短期的には148.20レベル、148円ちょうどなどがサポートに

<< 東京市場の動き >>

21日の東京市場はドルが小幅に続伸。本邦要人から口先介入が発せられるなか、逆にドルは小幅ながら値を上げ、年初来高値を更新している。

ドル/円は148.30-35円前後で寄り付いたものの、基本的には揉み合い。値動きはわずか30ポイントほどにとどまるなど、積極的な売買は見送られている。注目の米FOMCはこなしたものの、早くも次の材料である日銀会合へと関心が移行しているようだ。ただ、そうしたなかドルは一時148.45円レベルを付け、若干ではあるが前日記録した高値を更新する局面も。16時現在では148.30-35円で推移、欧米市場を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは「為替政策」と「米金融政策」について。
前者は、ドル/円相場が昨日ついに148円台を回復。その後も高値圏での推移をたどっていることで、口先介入と思しき動きなどが幾つか観測されていた。まずはロイターが中尾元財務官へのインタビューとして、「今後再び円安に振れる局面で為替介入することは十分考えられる」との見方を示したと報道。また、続けて松野官房長官から「過度な変動に対し、あらゆる選択肢を排除せず適切な対応をとりたい」との発言、さらに先日イエレン米財務長官が為替介入に一定の理解を示したと解釈される発言をしたことを引き合いに「国際的に当局同士で緊密に意思疎通を図っている」とも述べていた。ただ、昨年9月の円買い介入実施前などと比較すると、まだ切迫感が感じられない。

対して後者は、日本時間の本日未明、午前3時に注目の米FOMCの結果が公表された。主要政策金利は予想通り「据え置き」となった反面、残り2回予定されている会合のうち少なくとも1回で「金利を引き上げる」意向が示唆されている。さらに、FOMC参加者19人のうち12人が年内あと1回の利上げを支持していることが明らかにされ、市場では予想よりも強気な内容だったといった見方をする向きもある。なお、そんな米FOMCを受け、147円半ば近くで右往左往していたドル/円は一気に148円を回復。ドル買いムードが強まっていた。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円相場は昨日ついに148円超え。近くて遠い、岩盤のようなレベルをいよいよ上抜けてきた。テクニカルに見たドルの次の上値メドは148.80円レベルだが、それほどポジションが大きく偏っているイメージも乏しく、勢いがつけば150円に迫る展開も否定できないだろう。週末にかけて、まだまだ一波乱も二波乱も残っている気がしてならない。
各国金融政策を注視している向きが多いなか、昨日米FOMCも終了し、これで主要国は英国そして日本だけとなった。うち日本は明日の東京時間昼ごろ判明するが、英国については本日このあと東京20時から中銀による政策金利の発表が予定されており、そちらにまずは要注意だ。なお、市場では引き続き円買い警戒も強く、先でも取り上げたように松野官房長官が本日は「過度な変動に対し、云々」と警告していたが、どこが「過度の変動」に当たるのか個人的にはさっぱりわからない。むしろ円買い介入実施により、2-3円もドル安・円高に振れるとすれば、そちらの方こそよほど「過度の変動」ではなかろうか。

テクニカルに見た場合、ドル/円は再三再四指摘していた145.90-148.00円という2円強レンジを、いよいよしっかりと上抜けてきた感がある。実際、日本時間では本日未明に当たる米FOMC後は完全に148円台へと定着し、逆に底堅さを醸し始めている感も否めない。ポジションが大きく偏っているイメージにも乏しいだけに、確かに上値は重そうとはいえ150円到達もそれほど遠くないイメージになってきた。

本日は米経済指標として、9月のフィラデルフィア連銀景況指数や週間ベースの新規失業保険申請件数などが発表される予定だ。また米国ファクターではないが、昨日の米FOMCを受ける格好で英中銀、そしてトルコ中銀や南アフリカ中銀なども政策金利を発表する見込みとされている。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは147.90-148.90円。ドル高・円安方向は本日東京で示現した高値148.45円レベル攻防にまず注目。超えれば148.80円が意識され、それも超えるといよいよ150円も。
対するドル安・円高方向は、短期的には148.20円レベルそして148円ちょうどなどがサポートに。下回っても147円半ばはかなり強いサポートだ。

ドルは連日の高値更新、英国情勢など注意

ドル円日足


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