【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、時間外取引で米10年債利回りがやや縮小したことなどが影響して、146円前後で推移した。
昨晩の海外時間では、8月の米ADP雇用者数が17.7万人増と市場予想(19.6万人)を下回るなど、雇用者数の弱いデータが連続したことから、米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを終了するとの見方が強まり、ドルは146円台を割り込む場面が見られた。一方、週末の雇用統計を見極めたいとするムードも強く、ドル一段安は回避された。
東京時間では、株式市場で日経平均が上げ幅を広げるなか、時間外取引で米10年債利回りが4.10%台とやや縮小したことが重しとなり、146円前後でのもみ合いとなった。市場では、「明日の米雇用統計発表までは方向感に乏しくなるだろう」との声も聞かれた。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:146円12銭
高値:146円12銭
安値:145円75銭
終値:145円91銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:159円65銭
高値:159円74銭
安値:159円19銭
終値:159円31銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:94円62銭
高値:94円94銭
安値:94円55銭
終値:94円62銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:185円88銭
高値:185円89銭
安値:185円43銭
終値:185円56銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:32361円02銭
高値:32692円76銭
安値:32359円15銭
終値:32619円34銭(前日比+285円88銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
18時00分、欧、ユーロ圏消費者物価指数(前年比)、前回:5.3%、市場予想:5.0%
18時00分、欧、ユーロ圏消費者物価指数(コア)(前年比)、前回:5.5%、市場予想:5.2%
21時30分、米、PCEデフレータ(前年比)、前回:3.0%、市場予想:3.3%
21時30分、米、PCEコアデフレータ(前年比)、前回:4.1%、市場予想:4.2%
21時30分、米、新規失業保険申請件数、前回:23.0万件、市場予想:23.3万件
22時00分、米、コリンズ・ボストン連銀総裁が講演
25時00分、欧、デギンドスECB副総裁が講演
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円は、7月14日に100日移動平均線(MA)水準から反発。6月30日の高値145円08銭と8月3日の高値143円90銭を結んだ上値抵抗ラインと、7月14日の安値137円24銭と7月28日の安値138円07銭を結んだ下値支持ラインによる三角保ち合いを上放れている。
日足の一目均衡表では雲上限を上放れているほか、遅行スパンも実線を上回っていることから目先のトレンドは強そうに見えるが、足元では転換線水準でのもみ合いとなっている。東京時間では高値を更新できない地合いが続いていることから、「東京時間は動意薄、海外時間で上下に動く」というパターンが固まりつつある。
昨日の8月のADP雇用者数、おとといのJOLTS求人件数と連日で雇用関連の弱い数字が出ており、米金利の先高感に陰りが見られる。ADP雇用者数は2か月連続で市場予想を大幅に上回る数字を叩き出していただけに、昨日の弱い数字はドル買いポジションの投資家にとってはネガティブだ。もっとも、弱い数字は雇用関連だけではなく、国内総生産(GDP)も市場予想を下振れた。
足元の雇用関連の状況を受けて、明日9月1日に発表される8月の米雇用統計への注目度はより強まったと考える。「雇用統計までは動かない」という市場参加者が増えることから、今晩の海外時間及び明日の東京時間は膠着感が強まる地合いとなろう。日足の一目均衡表の転換線水準でのもみ合いか。
今晩の海外時間今晩の上値メドは146円50銭、下値メドは昨日の安値水準の145円50銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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