ドル円、米主要株価指数の堅調推移を背景に年初来高値を突破。昨年11月以来の高値圏へ(8/29朝)

週明け28日(月)のドル円相場は堅調な値動き。

ドル円、米主要株価指数の堅調推移を背景に年初来高値を突破。昨年11月以来の高値圏へ(8/29朝)

ドル円、米主要株価指数の堅調推移を背景に年初来高値を突破。昨年11月以来の高値圏へ

〇ドル円、米主要株価指数の堅調推移、ダラス連銀製造業活動指数の好調等に146.75まで上昇
〇ユーロドル、米金利低下、欧州株の堅調に欧州時間に1.0822まで上昇
〇ドル円、ローソク足が主要テクニカルポイントの上で推移、買いシグナルも継続、地合い強い
〇ファンダメンタルズも日米金融政策の方向性の違い、米主要株価指数の堅調推移がサポート
〇引き続き、ドル円相場の上昇をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:145.75ー147.25

海外時間のレビュー

週明け28日(月)のドル円相場は堅調な値動き。(1)急ピッチな上昇に対する反動売りや、(2)米金利低下に伴うドル売り圧力が重石となり、アジア時間午後にかけて、安値146.27まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(3)米FRBによる金融引き締め長期化観測(パウエルFRB議長は先週開催されたジャクソンホール会議の中でタカ派的な見解を維持)や、(4)上記3を背景とした円キャリートレードの継続期待(日米金利差に着目したドル買い・円売り)、(5)米主要株価指数の堅調推移(リスク選好の円売り圧力)、(6)米8月ダラス連銀製造業活動指数(結果▲17.2、予想▲19.0、前回▲20.0)の市場予想を上回る結果が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、年初来高値146.75(昨年11/9以来の高値圏)まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間8/29午前5時30分現在)では、146.50前後で推移しております。

週明け28日(月)のユーロドル相場は下落後に持ち直す展開。アジア時間朝方にかけて、安値1.0793まで軟化するも、一巡後に下げ渋ると、(1)ラガルドECB総裁によるジャクソンホール会議でのタカ派的な発言の余韻や、(2)ラトビア中銀カザークス総裁による「インフレとの闘いを早期に停止すれば、後に経済に一段の痛みを強いることになりかねないため、ECBが利上げ休止を検討するのは時期尚早」とのタカ派的な発言、(3)オーストリア中銀ホルツマン総裁による「サプライズがなければ利上げもあり得る」とのタカ派的な発言、(4)米金利低下に伴うドル売り圧力、(5)欧州株の堅調推移が支援材料となり、欧州時間朝方にかけて、高値1.0822まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間8/29午前5時30分現在)では、1.0817前後で推移しております。

本日の見通し

ドル円は年初来高値を更新し、昨年11月以来となる146.75まで上昇しました。日足ローソク足が全てのテクニカルポイント(21日線、50日線、90日線、200日線、ボリンジャーミッドバンド、一目均衡表転換線、基準線、雲上限)の上側で推移していることや、強い買いシグナルを示唆する「一目均衡表三役好転」「強気のパーフェクトオーダー」「ダウ理論の上昇トレンド」が継続していること、4時間足などの下位足でも強い買いシグナルが点灯していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは極めて強いと判断できます。また、ファンダメンタルズ的に見ても、日米金融政策の方向性の違いに着目した円キャリートレードの継続期待(日米金利差拡大に伴うドル買い・円売り)や、米経済指標の力強さを好感した米主要株価指数の堅調推移(リスク選好の円売り)など、ドル円相場の続伸を連想させる材料が揃っています。

本日予定されている米6月S&Pケースシラー住宅価格指数や、米JOLT雇用動態調査、米8月消費者信頼感指数が市場予想を上回る結果となれば、「米FRBによる金融引き締め長期化観測→米長期金利上昇→米ドル買い」の経路と、「米経済の力強い結果→米主要株価指数上昇→リスク選好の円売り圧力」の経路の組み合わせで、ドル円が心理的節目147.00を突破する可能性も十分あるため、当方では引き続き、ドル円相場の上昇をメインシナリオとして予想いたします。尚、本日は上記以外に米7年債入札やバーFRB副議長講演なども予定されております。

本日の予想レンジ:145.75ー147.25

注:ポイント要約は編集部

ドル円、米主要株価指数の堅調推移を背景に年初来高値を突破。昨年11月以来の高値圏へ

ドル円日足

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