ドル円:11月7日からの先週
先週のドル円は荒い値動きの中、買いが優勢で、トランプ次期米大統領の政権への期待でドルは急上昇。
トランプ次期米大統領への市場の反応は、期待が懸念を上回っています。
8日は、前日のNY引けの104.45で始まり、東京時間、米国の現地時間8日投開票の大統領選の結果待ちの様子見の中、大接戦のまま投票に入る事への警戒感から、一時ドル売り・円買い8日の安値104.29まで弱含み。しかしNY時間に入りドル買い戻しで8日高値の105.19まで値を上げ105.13で引けました。
9日は、前日の引けの105.11で始まり、東京時間は米大統領選の開票が進むなか、予想に反して共和党のトランプ氏が優勢と伝わるとリスク・オフの売りが急激に進み、一時9日の安値の101.18まで急落。ただ、トランプ氏が次期大統領に決定すると一転して急ピッチな買戻しとなり、一時9日の高値の105.88まで急反発し、105.65で引けました。
ドル円の動きの背景には米長期金利の大幅上昇や、日経平均先物の大幅高があると見ます。
10日は、前日引けの105.65で始まり、ドル買いの流れが継続。 株高や米長期金利の上昇を背景に、一時10日高値の106.94まで上昇し、7月21日以来の高値を更新し、そのままの横ばいの後106.81で引けました。
11日は、前日引けの106.82で始まり、東京時間はじりじりと下降し、11日安値の106.02まで下押ししました。その後は再び買い戻され、NY時間に入り、11日の高値106.93をつけました。しかし、昨日の高値の106.94を超えられなかったことから、後世のドル売りに106.66で引けました。
ドル円:11月14 日からの今週
ポイント:トランプ発言に左右される相場になりそうです。
CME通貨先物ポジション状況:11月1日時点
(11月1日) (10月25日) (10月18日)
円 43160 44595 36991
ユーロ ▲137385 ▲123856 ▲109268
ポンド ▲82961 ▲83962 ▲91558
シカゴIMM:投機・投資家筋のポジションで11月8日付けのデータはベテランズデーの影響で14日に発表の予定。
これまでのネット円い持ち最高水準は、2008年3月25日 +65,920、2004年2月6日 +64499、過去最高ネット円売り持ち高は、2007年6月26日 -188,077
シカゴVIX指数:投資家の恐怖心理の度合いを示す指数、14.17(-0.57)VIX指数は下落しての引け。ダウが史上最高値を更新する動きとなったことを背景に、リスク志向の動きが強まりました。トランプ新大統領に対する期待が懸念を上回っていると見ます。
2016年最大は32.09、過去最大は2014年の31.06、過去最安は1993年の8.89、直近では2006年の9.39
米大統領選挙は終わりましたが、
1. これまで織り込んだポジションの調整と戻し
2. その上でのこれからの織り込みと、新規のポジションの形成
と見た場合
この1週間で、9日の安値の101.18から、10日の高値の106.94の差、およそ5.70円の円安・ドル高の動きですがこの一年で見た場合に、1月の年初来高値の121.69から、6月の年初来安値の98.90の差、およそ22.80円もの円高・ドル安の動きとなっています。
本年一年間で織り込んだ22.80円分のドル売りが、5.70円分のドル買いで終わったと見るのは無理があるでしょう。
これからしばらくポジション調整のドル買いが下値を底固くして行くと想定されます。
新規のポジションの形成は、その後になるのです。
大統領選挙期間中から、その発言が大いに問題視されてきましたが、これからもその発言が続いてゆくのか、先日の勝利宣言の際の堂々とした印象に代わってゆくのか、それ自体が、トランプ・リスクと言えるでしょう。
大統領選挙後のドル、株、債券の反応は、決して前向きにトランプ次期米大統領の決定を好感しての動きではなく、あくまで既存のポジションの巻き戻しと考えれば、これから買いなのか、売りなのかは、今後のトランプ次期米大統領次第、今後のトランプ次期米大統領の発言・振る舞い次第と言えるでしょう。
予想レンジは、103.50〜109.00 と見ます。
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2024.11.22
ドル円154円台前半、本邦CPI高止まり等で一時154円割れ (11/22午前)
22日午前の東京市場でドル円は「往って来い」。
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。