東京市場は145円台での小動き、ジャクソンホール会合待ちの地合いに
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、週後半に開催されるジャクソンホール会合を控えて様子見姿勢が強まり、145円台前半でのもみ合いとなった。
先週末の海外時間では、米長期債利回りの拡大が一服したことから、一時145円台を割り込む場面も見られた。ただ、売り圧力はさほど強まらなかったことから145円台を回復して取引を終えた。
東京時間では、午前中に中国人民銀行が1年物ローンプライムレートの引き下げを発表したが、利下げは想定内だったこともあり為替市場及び株式市場への影響は限定的。既に市場関係者の関心は、24日から26日に開催されるカンザスシティ連銀主催の年次シンポジウム(ジャクソンホール会合)に移っており、様子見ムードの強い地合いとなった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:145円31銭
高値:145円62銭
安値:145円15銭
終値:145円40銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:158円01銭
高値:158円39銭
安値:157円80銭
終値:158円22銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:93円12銭
高値:93円33銭
安値:92円83銭
終値:93円06銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:185円06銭
高値:185円48銭
安値:184円89銭
終値:185円21銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:31552円85銭
高値:31758円70銭
安値:31409円86銭
終値:31565円64銭
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
特に無し。
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円は、7月14日に100日MA水準から反発。6月30日の高値145円08銭と8月3日の高値143円90銭を結んだ上値抵抗ラインと、7月14日の安値137円24銭と7月28日の安値138円07銭を結んだ下値支持ラインによる三角保ち合いを上放れている。日足の一目均衡表でも、雲上限(141円08銭)を上放れていることから目先のトレンドは強い。
先週末の中国不動産大手の中国恒大集団の米連邦破産法15条の適用申請に対する為替市場及び株式、債券市場の反応は限定的だった。中国不動産企業の厳しい財務状態は既に数年前から伝わっており、「寝耳に水」ではなかったことが市場心理悪化につながらなかったようだ。中国不動産バブルに対する警戒や、人民元の動向には引き続き注意は必要だが、過度な警戒は不必要と言えよう。
市場は既に週後半に開催されるジャクソンホール会合に目が向かっている。
昨年は、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペースが弱まるとの観測が浮上するなか、パウエルFRB議長が「インフレ抑制をやり遂げるまで利上げを継続する」と方向性を明らかとした後、質疑応答を受けず、会場を移動したことから、金融市場はやや混乱した経緯がある。毎年、FRB議長の発言に注目が集まることから、日本時間25日(金)23時過ぎから行われるパウエルFRB議長の会見まで様子見ムードは強まろう。
そして、今の145円水準で、ジャクソンホール会合の前に政府・日銀が為替介入を実施することは非常に難しいだろう。一日1−2円の円安進行が続いているのであればまだしも、先週末以降のスピード感(円安一服)では口先介入もままならないはずだ。となれば、今週はジャクソンホール会合で上値が重いものの、8月17日の年初来高値146円56銭を上回らない程度のドル買いぐらいが入る余地はある、といった地合いと考える。
今晩の海外時間では、目立った売買材料が予定されていないことから、静かな地合いを想定する。上値メドは本日の高値水準より少し上の145円80銭、下値メドは145円00銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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