東京市場は144円台まで上昇、三角保ち合い上放れなるか?
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、三連休前に伴う企業のドル買い需要などが影響して、8月3日の戻り高値143円90銭を上回り、7月7日以来となる144円台まで買われた。
昨晩の海外時間では、足元の経済失速を受けて中国政府が景気浮揚策の実施に着手するとの観測が高まったことでドル指数は低下したが、日銀による金融政策継続が意識され、じりじりとしたドル高円安の地合いに。8月3日の戻り高値に迫るような動きが見られた。
東京時間もこの動きは継続。日本の三連休入りや「5・10日」という需給面も影響し、ドルはじりじりと上昇。今晩の米消費者物価指数(CPI)や明日の米生産者物価指数(PPI)への期待感も加わり、ドルは7月7日以来となる144円台まで買われた。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:143円67銭
高値:144円10銭
安値:143円63銭
終値:144円00銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:157円71銭
高値:158円24銭
安値:157円65銭
終値:158円19銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:93円85銭
高値:94円27銭
安値:93円83銭
終値:94円25銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:182円71銭
高値:183円26銭
安値:182円69銭
終値:183円20銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:32015円96銭
高値:32504円85銭
安値:32015円96銭
終値:32473円65銭
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
21時30分、米、消費者物価指数(CPI)(前月比)、前回:0.2%、市場予想:0.3%
21時30分、米、消費者物価指数(CPI)(食品・エネルギー除くコア)(前月比)、前回:0.2%、市場予想:0.2%
21時30分、米、消費者物価指数(CPI)(前年比)、前回:3.0%、市場予想:3.3%
21時30分、米、消費者物価指数(CPI)(食品・エネルギー除くコア)(前月比)、前回:4.8%、市場予想:4.8%
21時30分、米、新規失業保険申請件数、前回:22.7万件、市場予想:22.8万件
24時00分、米、デイリー・サンフランシスコ連銀総裁がメディアのインタビューに応じる
28時00分、米、ボスティック・アトランタ連銀総裁がイベントで挨拶
29時15分、米、ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁が講演
32時30分、豪、ロウ豪中銀総裁が半期に一度の議会証言
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円をボリンジャーバンド(20日移動平均線(MA)、±2σ)で確認すると、7月6日以降は、6営業日連続陰線示現というきつい下げとなり、バンド下限を下回る場面が見られたものの、100日MA(138円34銭)水準がサポートラインとして意識され反発。本日、3日戻り高値143円90銭を上回ったことから、拡大するバンド上限の+2σ(144円79銭)を意識したいところだ。
日足の一目均衡表では、雲上限(142円89銭)水準を上回っている。遅行スパンは、実線が切り下がることから、連休明けにも好転する可能性がある。雲上限は9月上旬にかけて141円台まで切り下がるが、6月30日の高値145円08銭と8月3日の高値143円90銭を結んだ上値抵抗ラインと、7月14日の安値137円24銭と7月28日の安値138円07銭を結んだ下値支持ラインによる三角保ち合いを本日上抜けたことから、目先のターゲットは145円08銭と考える。
とはいえ、今晩の米CPIと明日の米PPIの結果次第では、「途転」の可能性はある。つまり、指標下振れでドル売りが強まり上影(上ひげ)を残すシナリオだ。ちょうど一か月前、米CPIと米PPIがともに市場予想を下振れたことからドル売りが強まった。仮に今回も下振れとなった場合、9月20日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ期待はいったんトーンダウンし、ドルは狭いレンジでの三角保ち合いに突入するだろう。
今晩の海外時間は、米CPIの結果次第だが、足元の米経済指標の落ち着きを考慮し、ほぼ市場予想通りの内容でドルの上値は重くなると想定。上値メドは144円50銭、下値メドは本日の安値を下回る143円40銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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