来週の材料にらみ足もとは基本レンジ取引か(7/20夕)

20日の東京市場はドルが冴えない。ややドル売りが先行する展開だったが、139円は割り込めず底堅かった。

来週の材料にらみ足もとは基本レンジ取引か(7/20夕)

来週の材料にらみ足もとは基本レンジ取引か

〇ドル円、寄り付いた139.70レベルを日中高値にドル小幅安、139.40-45で推移して欧米市場を迎える
〇140円目前にドルの上値重く、来週の材料にらみ138-139円台を中心とした保ち合い相場続くか
〇本日は米7月フィラデルフィア連銀景況指数、新規失業保険申請件数、米企業の決算発表等の予定
〇トルコ・南アの政策金利発表等、日米以外における金融政策や指標にも一応注意
〇ドル高・円安方向は昨日超えられなかった140円の壁が最初の抵抗
〇ドル安・円高方向は、本日東京安値の139.10-15レベルの攻防にまずは注目
〇欧米時間のドル円予想レンジは138.90-140.30

<< 東京市場の動き >>

20日の東京市場はドルが冴えない。ややドル売りが先行する展開だったが、139円は割り込めず底堅かった。

ドル/円は、寄り付いた139.70円レベルを日中高値にドルが小幅安。139.10-15円までジリジリと値を下げたが139円は割り込めず、底堅さをうかがわせていた。日中安値を示現後は、次の材料待ちとなるなか、15時現在139.40-45円で推移、欧米市場を迎えている。
そうしたなか、発表された豪雇用統計が予想よりも良好な内容となったことで豪ドルが堅調裡。対円では94.60-70円で推移していたものが95円台へと一気に値を上げ、そのまま高値圏にて推移となった。

一方、材料的に注視されていたものは「中国情勢」と「ロシア情勢」について。
前者は、週明け17日に発表された4-6月期GDPが市場予想を下回るなか、中国共産党と国務院(内閣)は公表した共同指針で、民間企業への支援を強化すると表明した。そうしたなか、人民銀は市場の予想通り銀行貸出金利の指標となる最優遇貸出金利の1年物と5年物の据え置きを発表している。一方、中国の謝駐米大使が、バイデン政権が中国に流入する技術や資本に新たな制限を課した場合、報復するだろうと述べたと伝えられていた。

対して後者は、17日に発表されたロシアの「穀物の輸出合意離脱」を受け、ウクライナは穀物輸出を維持するために臨時の輸送ルートを設定すると発表。しかし、そうしたなかロシア国防省は「ウクライナの港に航行するすべての船舶は、軍事物資を運搬している可能性のある船舶と見なす」とした強い警告を発していた。またウクライナの発表によると、ロシアによる黒海沿岸空爆が実施されたようで「6万トンの穀物が喪失した」という。なお、タス通信によると、それとは別にプーチン氏は、8月に南アフリカで開催されるBRICS首脳会議への欠席を表明。オンラインで参加する見通しだという。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円は14日に安値137.25円を示現後、ドルの戻り歩調。昨日欧米時間には140円直前まで上昇したほか、本日東京でも139円半ばを中心とした値動きをたどっていた。「7月の日銀修正」期待が後退したこともあり円を積極的には買いにくそうだが、一方で140円という節目を目前にドルの上値も重くなってきたようだ。結果として、来週の材料にらみで138-139円台を中心とした保ち合い相場が続く可能性もある。
市場は日米を中心とした金融政策への関心が依然として高い。ただ、昨日は英インフレ指標を受けてポンド相場が一時売り込まれるなど、日米以外においても発表される指標や金融政策には注意を要したい。そうした意味では、本日予定されているトルコそして南アフリカの政策金利発表にも一応の注意が必要かもしれない。一方、それとは別に日々新しい情報が更新されている「ロシアの穀物の輸出合意離脱」をめぐる動きや、北朝鮮情勢などの続報も場合によって市場の波乱要因に。

テクニカルに見た場合、昨日のドル/円は安値が138.77円で、ドルの下値は一日でだいぶ切り上がってきた感がある。もちろん、一方でドルの上値も重いのだが、移動平均の90日線や200日線などが位置する137円前半は少し遠のいた。来週の材料をにらみつつ、しばらくは138-139円台を中心とした保ち合いか。
ただ、昨日もレポートした今後急上昇が見込まれる一目均衡表の先行帯の雲をめぐる動きにはいまから注意を払っておきたい。来週は重要な材料を控えていることもあり、波乱の展開も考えられる。

本日は米経済指標として、7月のフィラデルフィア連銀景況指数や週間ベースの新規失業保険申請件数などが発表されるほか、引き続き注目される米企業の決算発表も少なくない。また、トルコ中銀などによる政策金利発表も一応要注意だ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは138.90-140.30円。ドル高・円安方向は昨日超えられなかった140円の壁が最初の抵抗。超えると140.20-30円を目指す。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値の139.10-15円レベルの攻防にまずは注目。ただ割り込んでも下値は堅く昨日安値138.77円では下げ止まりか。

来週の材料にらみ足もとは基本レンジ取引か

ドル円日足

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