ドル安継続するも、138円レベルの攻防注視(7/13夕)

13日の東京市場はドルが小安い。

ドル安継続するも、138円レベルの攻防注視(7/13夕)

ドル安継続するも、138円レベルの攻防注視

〇本日のドル円、当初はドル売り優勢、前日安値を下回り138.05-10まで下落
〇その後138円を割り込めず反発するも139円に乗せ切れず再びドル売り、138.40-45で欧米市場を迎える
〇昨日発表の米CPIが予想下回り、米利上げの打ち止め予測一段と強まる
〇7月の日銀による政策修正への期待感強く、円が売られやすい状況が続くか
〇本日は米6月生産者物価指数、週間ベースの新規失業保険申請件数に要注意
〇ドル高・円安方向は本日東京高値の138.85レベルが最初の抵抗、超えれば139円台回復が見込まれる
〇ドル安・円高方向は、本日東京安値の138.05-10レベルをめぐる攻防に注目
〇本日欧米時間のドル円予想レンジは137.80-139.30

<< 東京市場の動き >>

13日の東京市場はドルが小安い。前日記録した安値を一時的に下回る局面も観測されたが、138円を割り込めないなど若干底堅さも見られた。

ドル/円は138円半ばで寄り付いたのち、当初はドル売り優勢。前日安値を下回り138.05-10円まで値を下げた。しかし、138円を割り込めずに反発に転じると日中高値の138.85円レベルへ。ただ、こちらも139円に乗せ切れなかったためか、最終盤に掛けて荷もたれ感からは再びドル売りが観測されており、16時現在では軟化した138.40-45円で推移、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは「ウクライナ情勢」と「北朝鮮情勢」について。
前者は、11日に始まったNATO首脳会議で、早々に「複数年のウクライナ支援を行う」ことで合意するなか、昨日はG7が共同声明を発表し、ウクライナに対する永続的な安全保障支援に向けた国際的な枠組みを明らかにしている。また、バイデン米大統領とゼレンスキー氏が会談を行い、二国間の安全保障をめぐりウクライナと交渉を開始する米国の用意について討議したという。そうしたなか、ロシアサイドはペスコフ報道官が「ウクライナに提供する安全の保障は危険な過ち」と警告を発したほか、外務省から「NATOで西側諸国は冷戦構造に回帰した」とする強烈な不満コメントが発せられている。

対して後者は、12日東京時間に観測された北朝鮮のミサイル発射について、米全土が射程に含まれる大陸間弾道ミサイル(ICBM)だった可能性が取り沙汰され緊迫感も高まるなか、米NSC報道官から強い非難声明が発せられていた。また防衛省は、自衛隊と米軍が共同訓練を実施した旨を発表している。なおそれらとは別に、国連安全保障理事会は日米などの要請で、北朝鮮情勢を協議する公開会合を日本時間14日午前に開くことを決めたと発表していた。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円は昨日もドルが続落。日足は先週6日から5日連続の陰線引けとなった。6月30日の直近高値からの下げ幅は7円近くに及ぶ。さすがにドル高の調整局面というには無理が生じており、基調転換と考えられる。しかし、以前にもレポートしたように、今年1月のドル年初来安値127.22円を起点にしたドル高は2ヵ月弱・10円強の上昇でピークアウトし、そののち2週間で約8円の下押しが入っている。そんな過去の経験則を参考にすれば、今回のドルボトムはすでに近いか。

日米の金融政策に対する関心が高いなか、昨日発表された米消費者物価指数が予想を下回ったことで、米利上げの打ち止め観測が一段と強まった感がある。そうしたなか本日発表される米生産者物価指数の内容にも一応要注意だ。一方、日本については「7月にも日銀が政策修正に動く」といった期待感が根強く、実際の会合結果が明らかになるまで、少なくとも円は売られやすい状況が続くといった声が聞かれていた。

テクニカルに見た場合、ドル/円相場はたびたびレポートしている5月安値133.50円を起点とした上昇幅の半値押し139.30円レベルで昨日東京は一旦下げ止まり。しかし、そののち下回るとドル安・円高が加速し、本日東京時間はフィボナッチ61.8%押し137.90-95円を意識したレベルまで達している。まずは138円割れの攻防に注目だ。下回ると137円前半の200日線がターゲットか。

本日は米経済指標として、6月の生産者物価指数や週間ベースの新規失業保険申請件数などが発表される予定だ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは137.80-139.30円。ドル高・円安方向は本日東京高値の138.85円レベルが最初の抵抗。超えれば139円台回復が見込まれるが、それでも上値はかなり重そうだ。
対するドル安・円高方向は、同様に本日東京安値の138.05-10円レベルをめぐる攻防に注目。その少し下にはフィボナッチポイントも位置し、短期的には底堅いイメージもある。

ドル安継続するも、138円レベルの攻防注視

ドル円日足

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