米FRB地区連銀経済報告(ベージュブック)
昨日(7月12日)、FRBからベージュブックが公表されました。以下はその内容となっています。地区連銀は12地区で構成されており、報告内容期間は2023年6月30日以前までとなっています。
前回報告よりは、経済活動全般は前回より伸びがやや鈍化し、雇用は相変わらず堅調を保っている様です。また物価も前回よりはやや軟化している様です。
全般的な経済活動
全般的な経済活動は5月下旬以降、僅かに拡大した。5地区では小幅乃至緩やかに伸びたと報告され、5地区は変わらず、2地区は小幅乃至緩やかに減速したと報告した。消費支出に関する報告はまちまちである。消費サービス関連は一般的に伸びが見られたが、一部の小売業者は裁量的支出からのシフト(変換)を指摘した。観光や旅行業活動は強く、聞き取りでは接待業は多忙な夏の季節を期待している。自動車販売は、多くの地区で変わらずか、緩やかな伸びを示した。製造業活動は半分の地区で小幅上昇し、残り半分は減少した。輸送業活動は報告のあったほとんど地区で下落か横這いだった。一部の聞き取りでは高い在庫水準による需要の減少を報告しており、他では労働不足からの継続的な課題を指摘している。
金融業の状況は、貸出活動が弱くなり続けたため、概ね抑制された。高い住宅金利率にも関わらず、居住用不動産に対する需要は、低在庫率により販売が抑制されているものの、ひきつづき堅調である。居住用や商業用双方の建設は全般的にやや低下した。農業の状況は地域によりまちまちで、全般的にはやや軟化した。幾つかの聞き取りでは、2023年の残りも更に弱まると予想している。エネルギー活動は減少した。今後数ヶ月に対する全般的な経済への期待は伸び鈍化が続くとみている。
労働市場
雇用は今期も緩やかに増加し、ほとんどの地区で雇用は伸びている。労働への需要は引き続き健全で、幾つかの聞き取りでは、雇用はより的を絞り、かつ選択的になっていると報告している。雇用主は引き続き労働者を探すのに困難となっており、とりわけヘルスケア、輸送、接客業、そして高スキルの人材全般では困難な状況となっている。しかしながら、多くの地区では労働の利用可能性が改善し、一部の雇用主は以前と比べ雇用が容易になったと報告している。また雇用主は、近年の高い離職率がパンデミック前の水準に戻りつつあるように見えると報告している。賃金は上昇を続けているが、賃金は上昇を続けているが、上昇は緩やかになった。複数地区での聞き取りでは、賃金上昇がパンデミック前の水準に戻るか、それに近づいていると報告している。
物価
物価は全般的に緩やかなペースで上昇した。幾つかの地区では、増加ペースが鈍化したと指摘している。どの程度企業が投入コスト上昇を転嫁できているかによって異なるが、消費者物価は全般的に上昇した。幾つかの地区での聞き取りでは、消費者が物価に対してより敏感になったことから、値上げを躊躇しているとの指摘もある。一方で、堅調な需要により企業がマージンを維持できていると報告している。仕入れコストの圧力が、サービス業関連の企業に対して引き続き高まったが、製造業部門では著しく緩和された。運賃は、多くの建設仕入財と共に、引き続き下がっている、ただ具体的な価格は上昇している。物価予想は、今後数ヶ月に亘り、安定しているか下がるとみている。
(各地区のハイライトは略)
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
(上記出所:FRB HP)
ドル円相場はベージュブック公表後も大きな動きがありませんでした。経済鈍化を示す兆候がベージュブックの発表毎に多くなり始めています。今日のPPIの数値次第でばまだドル売り材料に反応し易くなっています。
(2023年7月13日13:40、1ドル=138円40銭、1ユーロ=1.1148ドル)
オーダー/ポジション状況
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