ドル円140円台、買い手掛かり見当たらず調整主体の円買い優勢
11日午前の東京市場でドル円は軟調推移。朝方141.31レベルで取引の始まったドル円は、序盤141円台前半でもみ合いました。しかし、高値141.46までで下放れ、昼前に141円を割りこむと売りが加速。140.62の安値をつけた後、東京時間正午現在は140.64レベルで取引されています。
日経平均株価は、昨晩海外市場で米主要株価指数が反発したことを受けて買いが先行。5営業日連続で下げたことで値ごろ感からの買いも出て、上げ幅は一時250円を超えました。しかし、為替市場で急速に円高が進んだことが重石となってその後は伸び悩み、90円高で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では米長期金利が低下する中で、ドル円は上値の重い展開に。FRB関係者からはタカ派発言があいついだものの、為替市場はほぼ無反応で、ドル円は142円を割り込み終盤までほぼ一方向で下げて、141.32レベルで東京時間につないでいます。
テクニカルにはドル円は、昨晩からの下落で当面のサポートとみられていた21日移動平均線を大きく下放れ、ドル買い地合いが後退しています。3月中旬からのサポートラインが本日138.95レベル。その下に一目均衡表の「雲」上限138.45がサポートしており、140円を割り込んだ場合にはこの辺りが下値目途となりそうです。
6/30に一旦145.07の高値をつけ、そろそろ天井圏に達しつつあると思いながらも、その後連日144円台でもみ合う中で、「まだ一度くらいは145円台以上のトライがあるだろう」との見方が(私を含め)大勢をしめていたものと思われますが、「まだはもうなり」、見事にはしごを外されて、ドル円は下落局面を迎えています。米金利の上昇を織り込み切ると同時に、今月の日銀会合での本邦の金融引き締めリスクに関心が集まりつつある状況とみられます。
市場で円売りのポジションが積みあがっている中、145円以上での利食いや売り仕掛けを狙っていて、売りそこなった向きは多いものと思われ、このままずるずるとドル円の下落が続き、更に日銀が今月何らかの政策変更を行った場合には、ドル円も「調整」では済まなくなるケースも生じかねないところは注意が必要です。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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