東京市場のドルは144円台半ばでのもみ合い、円売り圧力と介入警戒の綱引き続く(23/7/5)

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、根強い円売り圧力と為替介入への警戒感の綱引き状態のなか、狭いレンジでの小動きとなった。

東京市場のドルは144円台半ばでのもみ合い、円売り圧力と介入警戒の綱引き続く(23/7/5)

東京市場のドルは144円台半ばでのもみ合い、円売り圧力と介入警戒の綱引き続く

【本日の東京市場】

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、根強い円売り圧力と為替介入への警戒感の綱引き状態のなか、狭いレンジでの小動きとなった。

前日の海外時間では、米独立記念日に伴う参加者限定のなか、ドルは144円台半ばでのもみ合いに。今週発表予定の米ADP雇用報告や米雇用統計などが意識されて、様子見姿勢の強い地合いとなった。

東京時間も海外時間同様、積極的な売買が手控えられて静かな推移となったが、14時以降、日銀発表の需給ギャップ(日本経済の潜在的な供給力と実際の需要の差)を材料にややドル高に振れる場面が見られた。1−3月期の需給ギャップはマイナス0.34%と10−12月期のマイナス0.37%より改善した。改善は確認できたものの、12期連続でマイナスとなったことから、日銀の金融政策の方針転換は先との見方が少々強まったもよう。

ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:144円47銭
高値:144円65銭
安値:144円38銭
終値:144円60銭 

ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:157円19銭
高値:157円44銭
安値:157円13銭
終値:157円44銭

豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:96円68銭
高値:96円84銭
安値:96円53銭
終値:96円72銭

ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:183円66銭
高値:183円91銭
安値:183円56銭
終値:183円78銭

日経平均(日本時間9時―15時)
始値:33165円06銭
高値:33389円22銭
安値:33041円14銭
終値:33338円70銭

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

23時00分、米、製造業新規受注(前月比)、前回:0.4%、市場予想:0.6%
23時00分、米、耐久財受注(前月比)、前回:1.7%、市場予想:1.7%
23時00分、米、耐久財受注(輸送除くコア)(前月比)、前回:0.6%、市場予想:0.6%
27時00分、米、FOMC議事録

※予定は変更することがございます。

【テクニカル分析】

日足ベースのドル・円をボリンジャーバンド(20日移動平均線(MA)、±2σ)で確認すると、バンド下限の−2σ水準で下影(3月24日安値129円65銭)を残した後は反発。6月15日に1円超の上影(上ひげ)を残したが、翌16日には上影を吸収し年初来高値を更新する強い地合いが見られる。

日足の一目均衡表では、雲上限(138円08銭)を明確に上放れており、「三役好転」が示現している。140円レベルでのもみ合いを上放れ、半年ぶりの水準まで上昇していることから需給面は非常に良好である。目先、昨年一回目の為替介入が入った9月の水準である145円の水準に乗せたことから達成感が意識されつつある。

日銀が本日発表した需給ギャップは、植田和男日銀総裁が、5月の講演で「物価は需給ギャップによって決まってくる」と説明するなど重要な経済指標である。日銀は、4月の経済・物価情勢の展望(展望レポート)で、需給ギャップが「今年度半ばころにはプラスに転じ、プラス幅を緩やかに拡大していく」と見込んでいる。

今月27−28日に開催される日銀金融政策決定会合では、消費者物価見通しの上方修正とともに金融政策の方針転換が行われるとの声は大きい。

一方、需給ギャップは、1−3月期が改善したものの、12期連続マイナスである状況が確認できたことから、金融政策の方針転換は後ずれするとの見方がやや強まったことが、本日14時以降のドル上昇の背景だろう。もっとも、米雇用関連の発表を明日以降に控えていることから、ドル買いが加速するような地合いは難しいと考える。

今晩のドルは、円売り圧力と為替介入への警戒感の綱引き状態が続くと想定する。本日の上値メドは、年初来高値水準を下回る145円00銭、下値メドは本日の安値水準を下回る144円30銭とする。

東京市場のドルは144円台半ばでのもみ合い、円売り圧力と介入警戒の綱引き続く

ドル円日足

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