ドル円、不冴な米ISM製造業指数を受けて急落するもすぐに反発。下値の堅さが鮮明に(7/4朝)

週明け3日(月)のドル円相場は堅調な値動き(一時急落するもすぐに反発)。

ドル円、不冴な米ISM製造業指数を受けて急落するもすぐに反発。下値の堅さが鮮明に(7/4朝)

ドル円、不冴な米ISM製造業指数を受けて急落するもすぐに反発。下値の堅さが鮮明に

〇ドル円、米国時間朝方にかけて、高値144.96まで上昇後、安値143.99まで急落
〇米6月ISM製造業景況指数の冴えない結果が背景
〇売り一巡後は下げ渋り、米金利上昇に伴うドル買い圧力等に144.73前後まで持ち直す動き
〇ユーロドル1.09台前半での動き
〇ドル円、テクニカルの地合い強く、ファンダメンタルズも日米金融政策の方向性の違いがドル円を支持
〇本日は目立った経済イベントが予定されておらず、米独立記念日で米株市場・米債市場休場静かな動きか
〇本日の予想レンジ:144.25ー145.25

海外時間のレビュー

週明け3日(月)のドル円相場は堅調な値動き(一時急落するもすぐに反発)。(1)日米金利差拡大に着目したドル買い・円売り(円キャリートレード)や、(2)日銀短観の良好な結果(大企業製造業DIが7四半期ぶりに改善)、(3)日経平均株価の堅調推移(リスク選好の円売り圧力)、(4)米金利上昇に伴うドル買い圧力が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値144.96まで上昇しました。しかし、買い一巡後に伸び悩むと、(5)前週末金曜日(6/30)に記録した年初来高値145.07を背にした戻り売り圧力や、(6)米6月ISM製造業景況指数(結果46.0、予想47.1、前回46.9)の冴えない結果、(7)米金利低下に伴うドル売り圧力、(8)短期筋のストップSELLが重石となり、日本時間23時過ぎに、安値143.99まで急落しました。もっとも、売り一巡後に下げ渋ると、(9)下落局面を待ち構えていた中長期筋による押し目買い圧力や、(10)米金利上昇に伴うドル買い圧力が支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間7/4午前5時15分現在)では、144.73前後まで持ち直す動きとなっております。

週明け3日(月)のユーロドル相場は下落後に持ち直す展開。(1)欧米金利差拡大に着目したユーロ売り・ドル買いや、(2)米金利上昇に伴うドル買い圧力、(3)フランス国内で広がる暴動の深刻化、(4)ドイツ6月製造業PMI(結果40.6、予想41.0)の冴えない結果が重石となり、欧州時間朝方にかけて、安値1.0871まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(5)米長期金利の上昇幅縮小に伴うドル売り再開や、(6)米6月ISM製造業景況指数(結果46.0、予想47.1、前回46.9)の冴えない結果、(7)短期筋のショートカバーが支援材料となり、日本時間23時過ぎに、高値1.0934まで急伸しました。もっとも、買い一巡後に伸び悩むと、引けにかけて反落し、本稿執筆時点(日本時間7/4午前5時15分現在)では、1.0912前後で推移しております。

本日の見通し

ドル円は冴えない米ISM製造業景況指数を受けて一時143.99まで反落するも、すぐに持ち直す力強さを見せました(下値の堅さを再確認)。ダウンサイドに複数のテクニカルポイントが並んでいること(押し目買いポイントが可視化されていること)や、強い買いシグナルを示唆する「一目均衡表三役好転」「ダウ理論の上昇トレンド」が成立していること等を踏まえると、テクニカル的に見て地合いは極めて強いと判断できます(90日移動平均線と200日移動平均線のゴールデンクロスが視野に入ってきていることもドル円をサポート)。

また、ファンダメンタルズ的に見ても、日米金融政策の方向性の違いや、それに伴う円キャリートレードの長期化期待など、ドル円相場の続伸を連想させる材料が揃っています(金融引き締め長期化観測が世界的に広がっているにも係わらず、株式市場がグローバルに堅調さを維持していることも、リスク選好の円売りを通じてドル円を下支え)。以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル高・円安トレンドの継続をメインシナリオとして予想いたします。尚、本日は日・米・欧共に目立った経済イベントが予定されておらず、また、米独立記念日で米株市場・米債市場が休場となるため、アジア時間、欧米時間を通して、静かな動き(緩やかなドル買い・円売り)となりそうです。

本日の予想レンジ:144.25ー145.25

注:ポイント要約は編集部

ドル円、不冴な米ISM製造業指数を受けて急落するもすぐに反発。下値の堅さが鮮明に

ドル円日足

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