ドル円139円台後半、カナダ中銀のサプライズ利上げ後の140円台は維持できず
8日午前の東京市場でドル円は小幅反落。朝方140.13レベルで取引の始まったドル円は、序盤に140.23まで値を上げる場面がありましたが基本的にはじり安推移し、早々に140円を割り込みました。仲値公表前には実需とみられるドル売りも加わり、安値139.85をつけた後、東京時間正午現在は139.87レベルで取引されています。
日経平均株価は、高値警戒感が燻ぶるなかで、前日大きく下げた後の値ごろ感の買いも出て、前日終値を挟んでの一進一退となりました。メディア・娯楽、情報通信系が下げた一方で、電気、ガス、石油関連等エネルギー銘柄が買われました。前場終わりにかけてはやや売りが優勢となり、42円安で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では、イエレン財務長官が、CNBCのインタビューに対し「労働市場が強さを維持しながらも、インフレは低下の軌道にある」とハト派ともとれる見方を示したことで、米国時間にドル円は急落、一時139.03の安値をつけました。しかし、カナダ中銀が政策決定会合で予想外の利上げを実施したことがサプライズとなり、米国にとっても金利再引き上げの露払いとなったとの見方が広がったため米長期金利が急上昇。ドル円も140.25まで急騰し140.17レベルで東京時間につないでします。
テクニカルにはドル円は、昨晩乱高下はしたものの、基本的な構図は変わらず、緩やかな上昇基調のなかでの揉みあいといった状況を維持しています。
市場の関心は既に来週の米5月CPIとFOMCにシフト。
豪州中銀に続く昨晩のカナダ中銀の利上げ再開で、CME FEDWATCHでは次回FOMCでの金利引き上げ確率が昨日比で約12%上昇しています。一方絶対水準では未だに次回利上げは33.8%止まりで66%の確率で政策の現状維持が予想されています。6月13-14日の次回FOMCを前に、13日に米5月CPIが発表されるまでは、ドル円はこのまま140円近辺での取引が継続しそうです。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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