東京市場のドルは「往って来い」、141円台トライの地合いに
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、一時140円台を割り込む場面も見られたが、株高に引っ張られ「往って来い」となった。
前日の海外時間は、英国、米国市場ともに休場、つまりロンドン、ニューヨークという巨大為替市場での参加者が限定的だったこともあり、ドル・円は140円台前半での小動き推移に留まった。米債務上限問題の進展に対する期待感もさほど高まらなかった。
東京時間では、手掛かり材料難のなか、値決めのタイミングでドルの実需売りが出たとの観測から140円台を割り込む場面も見られた。ただ、海外投資家の先物買い観測で日経平均が切り返すなど、株式市場が強かったことなどが材料視されて、午後は円売り・ドル買いの流れが加速。終わってみれば、「往って来い」の相場付きとなった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:140円51銭
高値:140円69銭
安値:139円97銭
終値:140円68銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:150円48銭
高値:150円57銭
安値:150円07銭
終値:150円33銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:91円88銭
高値:91円89銭
安値:91円29銭
終値:91円54銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:173円62銭
高値:173円62銭
安値:173円09銭
終値:173円47銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:31196円24銭
高値:31374円83銭
安値:31064円19銭
終値:31328円16銭
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
18時00分、欧、ユーロ圏景況感、前回:99.3、市場予想:99.1
22時00分、米、ケースシラー住宅価格(20都市)(前年比)、前回:0.36%、市場予想:−1.6%
23時00分、米、コンファレンスボード消費者信頼感指数、前回:101.3、市場予想:99.1
26時00分、米、バーキン・リッチモンド連銀総裁が講演
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円をボリンジャーバンド(20日移動平均線(MA)、±2σ)で確認すると、バンド下限の−2σ水準で下影(3月24日安値129円65銭)を残した後は反発。5月17日以降、拡大する+2σを意識した展開となっている。
日足の一目均衡表では、雲上限(133円78銭)を明確に上放れており、「三役好転」が示現。3月24日の安値(129円65銭)を起点とした下値支持線をサポートに上値切り上げの地合いが続いている。
30日の15時過ぎに140円94銭と29日の年初来高値(140円92銭)を既に上回っていることから、今晩の海外時間は141円台乗せを試す展開となろう。高値更新と良好な需給面とモメンタムを背景に、海外時間でもドル買い優勢の地合いとなりそうだ。足元の懸念事項だった米債務上限問題はほぼ解消されたことから、今後、米先高感がどこまで強まっていくかがドル買いのポイントとなる。
FedWatchで見る限り「6月0.25%利上げ(5.25―5.50%)」、「12月0.25%利下げ」が市場関係者のコンセンサスとなっており、今週末発表予定の5月の米雇用統計に対する期待感は日に日に強まっている状況だ。今週末の米雇用統計を意識したイベントドリブン(発表をドル売りのタイミングとみなす)が入ってもおかしくない地合いと考える。その際のターゲットとして、昨年高値151円95銭と年初来安値127円22銭の下落幅(24円73銭)の61.8%戻しの水準である142円50銭が意識されよう。
上記の地合いを考慮して、今晩の海外時間はドル買い優勢の地合いを想定する。本日の上値メドは、141円00銭、下値メドは心理的な水準である140円00銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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