東京市場のドルは137円台半ばで推移、年初来高値更新は明日の日本のCPI発表後か?(23/5/18)

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、137円台半ばでの推移となった。

東京市場のドルは137円台半ばで推移、年初来高値更新は明日の日本のCPI発表後か?(23/5/18)

東京市場のドルは137円台半ばで推移、年初来高値更新は明日の日本のCPI発表後か?

【本日の東京市場】

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、137円台半ばでの推移となった。懸念されていた米債務上限問題で、バイデン大統領が共和党のマッカーシー下院議長との交渉について、合意に達しデフォルトを回避するとの見解を示したことから、昨夜の海外市場ではドル優勢の地合に。200日移動平均線(MA)の137円08銭を上回った。

東京市場では、米債務上限問題の進展とテクニカル要因(上値抵抗線と見られていた200日MA突破)、そして、日本株の強い上昇を受けて、ドルは137円台半ばをキープ。年初来高値である3月8日の137円92銭手前の5月2日戻り高値137円78銭直前で失速したものの、良好な投資家心理がドルの支えとなった。

なお、株式市場では、朝から大型株を中心に買いが入り、日経平均は年初来高値を更新。一時、2021年9月14日の高値30795円78銭まであと100円少しという場面が見られた。

ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:137円59銭
高値:137円72銭
安値:137円29銭
終値:137円51銭 

ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:149円12銭
高値:149円23銭
安値:148円87銭
終値:148円94銭

豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:91円62銭
高値:91円77銭
安値:91円10銭
終値:91円39銭

ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:171円81銭
高値:171円88銭
安値:171円43銭
終値:171円46銭

日経平均(日本時間9時―15時)
始値:30432円54銭
高値:30667円13銭
安値:30381円90銭
終値:30573円93銭

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

17時00分、欧、ECB経済報告
18時15分、英、ベイリー英中銀総裁らが量的引き締めに関する公聴会に出席
21時30分、米、新規失業保険申請件数、前回:26.4万件、市場予想:25.3万件
21時30分、米、フィラデルフィア連銀景況指数、前回:−31.3、市場予想:−18.0
22時05分、米、ジェファーソンFRB理事が全米保険監督協会にて講演
22時30分、米、バーFRB副議長らが米銀2行破綻巡る公聴会に出席
23時00分、米、中古住宅販売件数、前回:444.0万件、市場予想:430.0万件
23時00分、カ、金融システム年次報告書を公表
23時00分、米、ローガン・ダラス連銀総裁がテキサス銀行協会年次大会に出席
28時00分、メ、メキシコ中銀政策金利、前回:11.25%、市場予想:11.25%

※予定は変更することがございます。

【テクニカル分析】

日足ベースのドル・円をボリンジャーバンド(20日移動平均線(MA)、±2σ)で確認すると、バンド下限の−2σ水準で下影(3月24日安値129円65銭)を残した後は反発。5月17日辺りからは、拡大する+2σを意識した展開となっている。

日足の一目均衡表では、雲上限(133円00銭)を明確に上放れており、「三役好転」が示現していている。目先の上値抵抗ラインだった200日MA(137円08銭)を上抜けたことから、5月2日の戻り高値137円78銭、3月8日の年初来高値137円92銭が次のターゲットとなろう。

200日MAは3月、5月ともに上抜ける場面は見られたものの、いずれも1日で下回っており、明確な上抜けは見られなかった。本日、200日MA上抜けを維持できれば2日連続200日MA上抜けと今年初のチャート形状となることから、終値ベースでこの水準を維持できるか注目されよう。投資家のモメンタムを考慮すると、積極的なドル売りは足元難しいことから、200日MA水準は維持できると考える。

本日は、金融当局者等の要人発言に注目となる。目先の重しであった米債務上限問題がある程度解消されたことから材料出尽くしといった見方もあるが、政府要人の発言をきっかけに5月の年初来高値を上回ると、ショートカバーを巻き込んだ買いで138円台入りという地合いも期待できそうだ。

一方、明日19日(金)の東京時間に4月の全国消費者物価指数(CPI)が発表される。根強い物価上昇圧力が確認された場合、日本銀行による早期の金融政策修正への思惑が高まる可能性はある。日本の金融政策に海外投資家の注目が集まっている状況下、日本のCPIを確認したいというムードが強まることから、138円台手前でドルの動きが止まるかもしれない。

日本市場への関心が強まっていることを考慮して、本日の上値メドは、年初来高値水準の137円90銭、下値メドは200日MA水準の137円10銭とする。

東京市場のドルは137円台半ばで推移、年初来高値更新は明日の日本のCPI発表後か?

ドル円日足

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