ドル続伸なるか、200日線めぐる攻防に注目
〇ドル円、夕方に掛けレンジ上抜け戻り高値となる136.85レベル示現。136.75-80で欧米市場へつなぐ
〇市場では引き続き米金融政策が注視されるが、G7サミット中心とした各国政治や国際情勢に要注意
〇本日はMBA住宅ローン申請指数や4月住宅着工件数などの米経済指標が発表予定
〇ドル高円安方向は200日線も近い137円レベルが最初の抵抗。超えれば137.78が上値メドに
〇ドル安円高方向は、本日東京安値を含めた136.20-30の攻防に注目。下回ると昨日安値135.68目指す
〇欧米時間のドル/円予想レンジは136.10-137.30
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17日の東京市場はドルが続伸。とくに夕方にかけ、上げ幅を拡大させる局面も観測されていた。
ドル/円は136.35-40円で寄り付いたのち、しばらくは冴えない。上値も重く136円台前半を中心とした一進一退をたどっている。しかし夕方に掛けてレンジを上抜けすると、戻り高値となる136.85円レベルを示現。16時現在ではそのままドル高値圏、136.75-80円で推移し欧米市場を迎えていた。
一方、材料的に注視されていたものは「バイデン氏外遊」と「中国情勢」について。
前者は、日本時間の本日早朝に実施された「バイデン大統領と議会指導者の債務上限問題の再交渉」も特段進展なし。そうした環境下だが、米報道官が指摘したように、協議は一旦休戦し今週末からのG7広島サミットへバイデン氏は出席する運びとなった。
しかし、今回改めてG7後に予定されていた豪州訪問などがキャンセルされている。豪州で開催される予定だった米豪首脳会合については、広島で代替え実施される見通しだ。ただ、同じく豪州で行われる予定の「クワッド」4ヵ国首脳会談については情報が交錯。同様に、広島で実施されるとの見方のほか、「別の米高官が出席し、24日に豪州で予定通り開催する」といった報道も観測されていたようだ。
対して後者は、幾つか興味深い報道などが観測されており、うちひとつは18-19日の日程で「中央アジア5ヵ国首脳を招く『中国・中央アジアサミット』の開催」になる。開催の日程的にもG7を意識し、対抗する狙いがあることは間違いない。経済協力をテコに影響力拡大を図る構えを見せているという。
また、台湾や日本周辺で威嚇と思しき軍事行動をさらに強めているだけでなく、今度は西太平洋においても、軍艦2隻による実弾演習が観測されていた。G7を念頭に置いた恣意行動の可能性もあり、こちらも続報などに要注意だ。
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昨日ドル戻り高値の136.68円をつけたドル/円は、本日東京でさらに続伸。136.85円レベルまで値を上げてきた。フィボナッチの観点では、前回高値137.78円を起点にした下げ幅の76.4%戻し(136.75-80円)も超えており100%戻しが視界内に。まずは間近に迫った移動平均の200日線も近い137円レベルの攻防に注目だが、上抜ければ前回高値そして年初来高値137.91円も意識されかねないだろう。
引き続き市場では米金融政策が注視されており、ここ数日は発表される米経済指標などに一喜一憂する展開が多い。
昨日も米小売売上高をめぐり、発表前後はやや上下に荒い値動きをたどっていた。
本日も米指標発表前後の相場展開には要注意。
一方、米債務上限問題も依然として注目度は高いものの、G7サミット優先で一度協議を棚上げされる見通しだ。逆に目先はG7サミットを中心とした各国政治あるいは国際情勢が要注意かもしれない。
テクニカルに見た場合、ドル/円は136.85円レベルまで値を上げており、137円レベルの攻防が再び注視されている。ザラ場ベースの動きもさることながら、前回失敗に終わった137円台への「定着」を強く意識する声も多い。
抜けた場合にはもちろん前回高値137.78円などがターゲットになる反面、失敗に終わればまずは136.20-30円、さらには昨日安値135.68円などを目指した反落もありそうだ。
本日は米経済指標として、MBA住宅ローン申請指数や4月の住宅着工件数などが発表されるほか、米財務省による20年債の入札なども予定されている。なお、スナク英首相のようにG7の数日前に訪日するという要人も少なくなく、関連情報などにも一応要注意。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは136.10-137.30円。ドル高・円安方向は移動平均の200日線も近い137円レベルが最初の抵抗。超えれば137.78円などが現実の上値メドとして意識されそうだ。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値を含めた136.20-30円の攻防にまずは注目だ。下回ると136円割れ、昨日安値135.68円を目指す。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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