ドルは136円台後半で推移、債務上限問題への楽観ムードが強まり200日MA意識へ(23/5/17)

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、じりじりと上昇。

ドルは136円台後半で推移、債務上限問題への楽観ムードが強まり200日MA意識へ(23/5/17)

ドルは136円台後半で推移、債務上限問題への楽観ムードが強まり200日MA意識へ

【本日の東京市場】

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、じりじりと上昇。昨晩発表された4月の米小売売上高は、コア売上高が今年に入って最大の伸びとなった。また、懸念されていた16日の米債務上限問題は解決に至らなかったものの、「6月のデフォルト発生」への過度な警戒感が後退したことなどから、海外時間のドルはしっかり。米2年債利回りが4.07%台まで上昇したこともドルの支援材料となった。

東京市場では、朝方に発表された日本の1−3月期実質GDP速報値が前期比年率1.6%増と市場予想(同0.8%増)を上回ったことも材料視されて、円売りドル買いが進行。株式市場で、日経平均が2021年9月28日以来となる30,000円台に乗せたことも、投資家心理を刺激する好材料となった。

ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:136円39銭
高値:136円78銭
安値:136円30銭
終値:136円77銭 

ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:148円16銭
高値:148円56銭
安値:148円13銭
終値:148円51銭

豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:90円78銭
高値:91円05銭
安値:90円67銭
終値:90円81銭

ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:170円27銭
高値:170円60銭
安値:170円23銭
終値:170円55銭

日経平均(日本時間9時―15時)
始値:29912円44銭
高値:30115円32銭
安値:29912円44銭
終値:30093円59銭

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

21時30分、米、住宅着工件数、前回:142.0万件、市場予想:140.5万件
21時30分、米、住宅着工件数(前月比)、前回:−0.8%、市場予想:−1.4%
23時30分、米、原油在庫(前月比)、前回:295.1万バレル
24時15分、欧、デギントスECB副総裁が銀行業界会議にて演説

※予定は変更することがございます。

【テクニカル分析】

日足ベースのドル・円をボリンジャーバンド(20日移動平均線(MA)、±2σ)で確認すると、バンド下限の−2σ水準で下影(3月24日安値129円65銭)を残した後は反発。やや拡大する+2σを意識した展開となっている。

日足の一目均衡表では、雲上限(133円06銭)を明確に上放れており、「三役好転」が示現していている。足元、20日MA(135円10銭)と9日MA(135円44銭)水準を上放れており、200日MA(137円06銭)をターゲットとした格好に。この水準を上回ると、5月2日の137円78銭、3月8日の137円92銭辺りが次のターゲットとなろう。

本日は、海外市場で目立った経済指標の発表や要人発言は予定されていない。広島サミット前に米債務上限問題が解決することはなかったが、「民主党と共和党のチキンレースは最終コーナーを回った」との見方が強まっており、「Xデー回避」への楽観ムードが広がりつつある。楽観ムードが少々強すぎる気はするが、ドルしっかりの地合いは、投資家のモメンタムが良好な証である。「Xデー」間際のはしご外しには警戒したいものの、目先200日MAをタッチする場面は見られそうだ。仮にタッチした場合、達成感が意識されてドルの上値は重くなると想定する。

本日の上値メドは、200日MA水準を少し上回る137円20銭、下値メドは本日の東京時間の安値136円30銭とする。

ドルは136円台後半で推移、債務上限問題への楽観ムードが強まり200日MA意識へ

ドル円日足

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