東京市場のドルは136円を挟んだもみ合い、早朝はXデーを意識した荒れた地合いか
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、136円を挟んだもみ合いとなった。昨夜の海外市場では、ボスティック・アトランタ連銀総裁や、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁による「インフレが鈍化しなければ追加利上げもあり得る」といったタカ派コメントが伝わった。ただ、米共和党幹部から、米債務上限問題の協議はほとんど前進していない、といったコメントがドルの重しとなった。
東京市場もこの流れを引き継ぎ、積極的な売買は手控えられたことから、値幅は僅か22銭と非常に狭いレンジに留まった。株式市場では、日経平均、TOPIXがともに年初来高値を更新するなど力強い値動きが見られたものの、米債務上限問題の協議を今晩控えていることから、為替市場は様子見ムードの強い地合いとなった。
なお、三菱UFJが決算好評価で買われたほか、値がさ半導体株も強かったことなどから、TOPIXは33年(1990年8月以来)ぶりの高値をつけた。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:136円03銭
高値:136円10銭
安値:135円88銭
終値:135円91銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:147円95銭
高値:148円01銭
安値:147円73銭
終値:147円74銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:91円18銭
高値:91円26銭
安値:90円67銭
終値:90円68銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:170円43銭
高値:170円48銭
安値:170円00銭
終値:170円02銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:29838円01銭
高値:29916円56銭
安値:29779円07銭
終値:29842円99銭
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
18時00分、欧、独ZEW景況感指数、前回:4.1、市場予想:−5.4
21時15分、米、メスター・クリーブランド連銀総裁が講演
21時30分、加、消費者物価指数(CPI)(前年比)、前回:4.3%、市場予想:4.1%
21時30分、加、消費者物価指数(CPI)(前月比)、前回:0.5%、市場予想:0.4%
21時30分、米、小売売上高(前月比)、前回:−0.65%、市場予想:0.7%
21時30分、米、小売売上高(自動車除くコア)(前月比)、前回:0.4%、市場予想:0.1%
22時15分、米、鉱工業生産指数(前月比)、前回:0.4%、市場予想:0.1%
22時15分、米、設備稼働率、前回:79.8%、市場予想:79.6%
23時00分、米、バーFRB副議長などが米下院金融サービス委員会米銀破綻巡る公聴会に出席
25時15分、米、ウィリアムズNY連銀総裁が討論会に参加
27時30分、米、グールズビー・シカゴ連銀総裁がブルームバーグインタビューに応じる
28時15分、米、ローガン・ダラス連銀総裁がアトランタ連銀主催金融市場会議に出席
29時00分、米、バイデン大統領と共和党幹部が債務上限巡り協議
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円をボリンジャーバンド(20日移動平均線(MA)、±2σ)で確認すると、バンド下限の−2σ水準で下影(3月24日安値129円65銭)を残した後は反発。4月末の日銀金融政策決定会合後の数日、+2σを上回る強い動きは見られたが、3月8日の戻り高値137円92銭手前で失速した。
日足の一目均衡表では、雲上限(133円02銭)を明確に上放れており、「三役好転」が示現していている。雲がねじれを生じていることから、トレンドの転換を迎えたと捉えることはできるが、既に雲上限を上方乖離していることからさほど意味は無いと考える。
足元、20日MA(134円97銭)と9日MA(135円10銭)水準でのもみ合いを上放れており、200日MA(137円03銭)が位置する137円台乗せを試す展開となっている。今晩の米債務上限問題の協議にて進捗が確認できた場合、200日MAをうかがう可能性は十分にある。
本日は、21時台に米小売売上高や米鉱工業生産指数といった重要な経済指標の発表が控えているものの、29時スタートのバイデン大統領と共和党幹部との米債務上限問題の協議が最大の関心事となろう。市場関係者からは「ただのチキンレースで債務上限はいずれ引き上げられる」「最初に手を差し伸べるのが民主党なのか共和党なのかだけの問題」と軽い話が聞かれる。
ただ、今回の協議が決裂した際、広島サミットが5月19日から21日まで開催されることから、バイデン大統領と共和党幹部との協議は1週間弱空くこととなろう。今のところ、最短では6月1日にデフォルトの可能性がある、と見られていることから、協議決裂は「米国がどういった状況に陥るか皆目想像できない日(Xデー)」に一歩近づくこと意味する。「そろそろ茶番は終わる」と見ている関係者はそれなりにいることから、「協議決裂=ドル売り」という展開は想定しておきたい。仮に今晩決裂しても、Xデーまでまだ日にちがあることから、今回の協議で両者は握手しないと考える。日本時間17日早朝は、ハイボラティリティなドル・円となろう。
本日の上値メドは、200日MA水準である137円00銭、下値メドは20日MA水準割れの134円50銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2024.11.22
ドル円154円台前半、本邦CPI高止まり等で一時154円割れ (11/22午前)
22日午前の東京市場でドル円は「往って来い」。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2023.05.17
ドル円、約2週間ぶり高値圏へ続伸。本日は米債務上限問題に関するヘッドラインに要警戒(5/17朝)
16日(火)のドル円相場は下落後に急反発。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2023.05.16
ドル続伸なるか、米債務上限問題を注視(5/16夕)
16日の東京市場は基本揉み合い。136円挟み、30ポイント弱という非常に狭いレンジ取引に終始している。
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。