東京市場のドルは136円を挟んだもみ合い、早朝はXデーを意識した荒れた地合いか(23/5/16)

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、136円を挟んだもみ合いとなった。

東京市場のドルは136円を挟んだもみ合い、早朝はXデーを意識した荒れた地合いか(23/5/16)

東京市場のドルは136円を挟んだもみ合い、早朝はXデーを意識した荒れた地合いか

【本日の東京市場】

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、136円を挟んだもみ合いとなった。昨夜の海外市場では、ボスティック・アトランタ連銀総裁や、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁による「インフレが鈍化しなければ追加利上げもあり得る」といったタカ派コメントが伝わった。ただ、米共和党幹部から、米債務上限問題の協議はほとんど前進していない、といったコメントがドルの重しとなった。

東京市場もこの流れを引き継ぎ、積極的な売買は手控えられたことから、値幅は僅か22銭と非常に狭いレンジに留まった。株式市場では、日経平均、TOPIXがともに年初来高値を更新するなど力強い値動きが見られたものの、米債務上限問題の協議を今晩控えていることから、為替市場は様子見ムードの強い地合いとなった。

なお、三菱UFJが決算好評価で買われたほか、値がさ半導体株も強かったことなどから、TOPIXは33年(1990年8月以来)ぶりの高値をつけた。

ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:136円03銭
高値:136円10銭
安値:135円88銭
終値:135円91銭 

ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:147円95銭
高値:148円01銭
安値:147円73銭
終値:147円74銭

豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:91円18銭
高値:91円26銭
安値:90円67銭
終値:90円68銭

ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:170円43銭
高値:170円48銭
安値:170円00銭
終値:170円02銭

日経平均(日本時間9時―15時)
始値:29838円01銭
高値:29916円56銭
安値:29779円07銭
終値:29842円99銭

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

18時00分、欧、独ZEW景況感指数、前回:4.1、市場予想:−5.4
21時15分、米、メスター・クリーブランド連銀総裁が講演
21時30分、加、消費者物価指数(CPI)(前年比)、前回:4.3%、市場予想:4.1%
21時30分、加、消費者物価指数(CPI)(前月比)、前回:0.5%、市場予想:0.4%
21時30分、米、小売売上高(前月比)、前回:−0.65%、市場予想:0.7%
21時30分、米、小売売上高(自動車除くコア)(前月比)、前回:0.4%、市場予想:0.1%
22時15分、米、鉱工業生産指数(前月比)、前回:0.4%、市場予想:0.1%
22時15分、米、設備稼働率、前回:79.8%、市場予想:79.6%

23時00分、米、バーFRB副議長などが米下院金融サービス委員会米銀破綻巡る公聴会に出席
25時15分、米、ウィリアムズNY連銀総裁が討論会に参加
27時30分、米、グールズビー・シカゴ連銀総裁がブルームバーグインタビューに応じる
28時15分、米、ローガン・ダラス連銀総裁がアトランタ連銀主催金融市場会議に出席
29時00分、米、バイデン大統領と共和党幹部が債務上限巡り協議

※予定は変更することがございます。

【テクニカル分析】

日足ベースのドル・円をボリンジャーバンド(20日移動平均線(MA)、±2σ)で確認すると、バンド下限の−2σ水準で下影(3月24日安値129円65銭)を残した後は反発。4月末の日銀金融政策決定会合後の数日、+2σを上回る強い動きは見られたが、3月8日の戻り高値137円92銭手前で失速した。

日足の一目均衡表では、雲上限(133円02銭)を明確に上放れており、「三役好転」が示現していている。雲がねじれを生じていることから、トレンドの転換を迎えたと捉えることはできるが、既に雲上限を上方乖離していることからさほど意味は無いと考える。

足元、20日MA(134円97銭)と9日MA(135円10銭)水準でのもみ合いを上放れており、200日MA(137円03銭)が位置する137円台乗せを試す展開となっている。今晩の米債務上限問題の協議にて進捗が確認できた場合、200日MAをうかがう可能性は十分にある。

本日は、21時台に米小売売上高や米鉱工業生産指数といった重要な経済指標の発表が控えているものの、29時スタートのバイデン大統領と共和党幹部との米債務上限問題の協議が最大の関心事となろう。市場関係者からは「ただのチキンレースで債務上限はいずれ引き上げられる」「最初に手を差し伸べるのが民主党なのか共和党なのかだけの問題」と軽い話が聞かれる。

ただ、今回の協議が決裂した際、広島サミットが5月19日から21日まで開催されることから、バイデン大統領と共和党幹部との協議は1週間弱空くこととなろう。今のところ、最短では6月1日にデフォルトの可能性がある、と見られていることから、協議決裂は「米国がどういった状況に陥るか皆目想像できない日(Xデー)」に一歩近づくこと意味する。「そろそろ茶番は終わる」と見ている関係者はそれなりにいることから、「協議決裂=ドル売り」という展開は想定しておきたい。仮に今晩決裂しても、Xデーまでまだ日にちがあることから、今回の協議で両者は握手しないと考える。日本時間17日早朝は、ハイボラティリティなドル・円となろう。

本日の上値メドは、200日MA水準である137円00銭、下値メドは20日MA水準割れの134円50銭とする。

東京市場のドルは136円を挟んだもみ合い、早朝はXデーを意識した荒れた地合いか

ドル円日足

オーダー/ポジション状況

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