ドル円一時134円割れ、米4月CPIの鈍化受けドル売り強まる
11日午前の東京市場でドル円は134円近辺でのもみ合い。昨晩発表された米CPIの上昇率鈍化から海外市場でドル売りが進行した地合いを受け、朝方134.33レベルで取引の始まったドル円は、序盤に更に売りが強まり、昨晩の安値を下回って下落。9時台には133.89の安値をつけましたが、133円台では買いも入り134.25レベルまで反発した後、東京時間正午現在は134.21レベルで取引されています。
日経平均株価は、昨晩米市場でナスダック総合指数が上昇したことを受け、情報通信関連銘柄が買われた半面、円高進行を嫌気して輸出関連銘柄等が売られ、序盤、前日終値を挟んでのもみ合いとなりました。その後はやや売りが優勢となり、60円の小幅安で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では、注目された米4月CPIの数値が、前回・事前予想+5.0%に対し+4.9%と予想を下回り、先週末の強めの雇用統計の後、どちらかといえばCPIの上振れを見越して身構えていた市場に肩透かしを食らわせた形となりました。ドル円は発表前の135.40レベルから134円台前半に急落。NY時間午後には134.11の安値をつけ、134.33レベルでアジア時間につないでいます。
テクニカルにはドル円は、昨晩の急落で当面のサポートと目されていた21日移動平均線、基準線等を割り込んで、3/24からの上昇チャネルの下限付近で推移、一時下限(本日133.94付近)を割り込む動きとなっています。同水準は5/2高値を頂点とする緩やかなヘッドアンドショルダーのネックラインにも相当しており、このレベルを明確に割り込むと、90日線や薄い一目均衡表の「雲」の集中する132.93-133.00レベルまでの下落余地が広がります。3月からの上昇トレンド終息を招きかねない局面だけに、本日終値との位置関係が注目されます。
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