米4月卸売物価指数(PPI)の予想
本日(11日)、米国4月卸売物価指数(PPI)が公表されます。
まず昨日のCPIですが、全体・コア共に予想よりはやや下回りました。発表前のドル円相場は135円30銭付近で推移していましたが、直後にドル売りとなり134円11銭まで下落し、134円34銭で引けています。昨日行われた米10年債入札も好調と受け止められ、今日予定の30年債入札も順調が予想されています。
さて今日のPPIですが、市場予想は先月に続き、インフレが低下する見込みになっています。ピークは昨年3月の11.7%、その後昨年末に6.6%まで下がり、2月には4.9%、そして3月・4月と2%台になっています。
下図@(〇印@)を見ると、昨年12月にCPI>PPIになり交差しました。今回も予想通りなら4ヶ月連続となり、しかも年率で2%台ですので、予想通りの結果になればCPIへの波及を待つだけになります。下図AではCPIを2ヶ月後にずらしたチャートになっています。このままCPIが大きく下がるのか、横這いになるか(〇印Aではインフレ上昇時にCPIが一時横這っています)になります。後者の場合、暫くしてから急下降したPPIの反発もあり得ますので、CPI横這いのケースになると見極めに注意が必要となりそうです。
いずれにせよ3月までのPPIは急激な低下になっているので、予想レンジ越えには注意したいところです。
尚、昨日までのCME Fedwatchでは次回6月14日のFOMC会合で据え置きが95.0%、0.25%利上げが5.0%になり、5月8日時点のそれぞれの90.4%、9.6%からは、据え置き多数に移動しています。
2023年5月11日8時30分現在予想
米国の卸売物価指数全体(PPI:オレンジ)とCPI(青)の前年比ベース推移
@CPIとPPIの同月推移
(オレンジの矢印は今回の予想値、赤はゼロ)
オレンジ色が青を交差するとインフレ低下が続くことになります。
ACPIをPPIから2ヶ月後ろにずらしたチャートにしています。
(オレンジの矢印は今回の予想値、赤はゼロ)
尚、同時刻に新規失業保険申請件数が発表されます。数値が予想より振れると金利に影響がでそうです。
(今回発表予想)2023年5月11日8時30分現在予想
下図はユーロドルの週足チャートです。昨年9月26日週底値から上げたサポートA(=1.0780)にあり、ここから平行に上げた目安のB(=1.1580)、及び中間点のC(=1.1240)でユーロ高トレンドになっています。
しかしながら、目先は3月13日底値からのサポートDをやや割り込んできており、ユーロはやや下値リスクが高くなっています。上値はE(=1.1090〜1.1100)で止められています。現状ではA方向への押し目を作っている可能性があります。
日足でも3月24日底値からのサポートを5月9日に割り込み、昨日はその抵抗線(=1.0995、それまでのサポート)に上ヒゲだけしか掛かっていませんので、やはりユーロ弱きになっています。日足で1.0940の横サポートを割って終わると、1.0900〜10、1.0850、1.0800〜10の順にあるサポートを探る流れになりそうです。
(5月11日10:45 1ユーロ=1.0989ドル)
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