東京市場のドルは135円台回復、ストップロスを巻き込んだ一段高なるか
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日銀金融政策決定会合の結果を受けて、ドルが買われる展開となった。午前中に、「日銀が長期緩和の検証実施へ、先行き私信も見直し検討」と報じられたことで、133円台半ばまでドルが売られる場面も見られたが、13時ちょうどの日銀会合の結果発表で地合いは一変した。
日銀会合では、金融調節方針を現状維持とした一方、政策金利のフォワードガイダンスを廃止したほか、金融政策運営に関して1年から1年半ほどかけて多角的にレビューを行うと発表した。イールドカーブコントロールを含めた金融緩和策の維持を決めたことから、ドル買い優勢の展開に。15時前には4月19日以来となる135円台を回復、日中値幅も1円70銭ほどと大きな値動きとなった。
なお、日経平均も現状の金融緩和策の維持を好感し、発表後は上げ幅を拡大。終値ベースでの年初来高値を更新した。一方、金融政策変更に対する期待感などから買われていた銀行株は、総じて軟調推移となった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:133円93銭
高値:135円12銭
安値:133円41銭
終値:134円99銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:147円68銭
高値:148円76銭
安値:147円01銭
終値:148円65銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:88円75銭
高値:89円35銭
安値:88円45銭
終値:89円24銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:167円35銭
高値:168円59銭
安値:166円68銭
終値:168円32銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:28705円91銭
高値:28879円24銭
安値:28499円51銭
終値:28856円44銭
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
17時00分、欧、独実質GDP(前期比)、前回:−0.4%、市場予想:0.1%
17時00分、欧、独実質GDP(前年比)、前回:0.35、市場予想:0.7%
18時00分、欧、ユーロ圏GDP(前期比)、前回:0.0%、市場予想:0.1%
18時00分、欧、ユーロ圏GDP(前年比)、前回:1.8%、市場予想:1.3%
21時00分、欧、独消費者物価指数(CPI)(前期比)、前回:0.8%、市場予想:0.5%
21時00分、欧、独消費者物価指数(CPI)(前年比)、前回:7.4%、市場予想:7.3%
21時30分、米、雇用コスト指数(前期比)、前回:1.0%、市場予想:1.1%
21時30分、米、PCEデフレータ(前年比)、前回:5.0%、市場予想:4.1%
21時30分、米、PCEコアデフレータ(前年比)、前回:4.6%、市場予想:4.5%
22時45分、米、シカゴ購買部協会景気指数(PMI)、前回:43.8、市場予想:43.2
23時00分、米、ミシガン大学消費者信頼感指数、前回:63.5、市場予想:63.5
24時00分、米、バーFRB副議長がシリコンバレー銀行の監督巡る報告書を公表
FRBブラックアウト期間入り(金融政策に関する発言自粛)
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円をボリンジャーバンド(20日移動平均線(MA)、±2σ)で確認すると、拡大するバンド下限の−2σ水準で下影(3月24日安値129円65銭)を残した後は反発。本日は大陽線が示現、+2σ手前に迫っている。
日足の一目均衡表では、雲上限(133円08銭)を上放れているほか、遅行スパンも上向きとなっており、上へのバイアスが強まりそうな形状。15時過ぎに135円13銭と4月19日の戻り高値に並んだことから、この水準を上回るとストップロスを巻き込んだ一段高も期待できそうな状況だ。15時30分から開始される植田日銀新総裁の記者会見の発言にも注目となるが、テクニカル的には上に走りやすい状況にある。
一方、週明けの5月2日から3日には米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。市場コンセンサスは「0.25%の利上げ、今後の利上げは慎重」となっていることから、今晩の海外市場で、日米金融政策を材料としたドル買いの展開は難しいと考える。仮に135円13銭からのストップロスを巻き込んだ一段高となった後は、ドルの上値は重くなり、200日MA(136円97銭)をターゲットとした強いドルの動きは厳しいと見る。今晩は、ドルが強含む一方、発表される米経済指標を横目に見た展開となろう。上値メドは、+2σ水準の135円60銭、下値メドは134円50銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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