ドル円、振れを伴いつつも方向感に欠ける展開。本日は日銀金融政策決定会合に注目(4/28朝)

27日(木)のドル円相場は振れを伴いつつも方向感に欠ける展開。

ドル円、振れを伴いつつも方向感に欠ける展開。本日は日銀金融政策決定会合に注目(4/28朝)

ドル円、振れを伴いつつも方向感に欠ける展開。本日は日銀金融政策決定会合に注目

〇ドル円、米1QGDPの市場予想を下回る結果に米国時間朝方にかけて、安値133.29まで下落
〇その後米1QコアCPEの予想を上回る結果、株価の好調推移等に一時134.20まで急伸
〇ユーロドル、ドイツ銀行の預金減少、米金利上昇等に一時1.0992まで下落するも1.10台前半を回復
〇本日日銀政策発表、政策、フォワードガイダンスの修正有無、展望レポートの物価予測等要注視
〇政策発表受け上昇後、展望レポートや植田総裁記者会見を受けて反落に転じるシナリオを想定
〇本日の予想レンジ:133.00ー135.00

海外時間のレビュー

27日(木)のドル円相場は振れを伴いつつも方向感に欠ける展開。欧州時間朝方にかけて、一時133.95まで上値を伸ばすも、一巡後に伸び悩むと、(1)米1ー3月期GDP速報値(結果+1.1%、予想+2.0%)の市場予想を下回る結果や、(2)米経済の先行き不透明感、(3)米金利低下に伴うドル売り圧力が重石となり、米国時間朝方にかけて、安値133.29まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(4)米1ー3月期コアPCE(結果+4.9%、予想+4.7%)の市場予想を上回る結果や、(5)米金利上昇に伴うドル買い圧力、(6)米主要株価指数の堅調推移(リスク選好の円売り圧力)が支援材料となり、日本時間22時30分過ぎに、高値134.20まで急伸しました。もっとも、米国時間午後にかけては、(7)米3月住宅販売保留指数(結果▲5.2%、予想+0.5%)の市場予想を大幅に下回る結果や、(8)米4月カンザスシティ連銀製造業活動指数(結果▲10、予想▲2)の冴えない結果、(9)日銀金融政策決定会合を控えた警戒感が重石となり、本稿執筆時点(日本時間4/28午前5時45分現在)では、134.02前後で推移しております。

27日(木)のユーロドル相場は冴えない動き。アジア時間午後にかけて、高値1.1063まで上値を伸ばすも、一巡後に伸び悩むと、(1)ドイツ銀行の預金減少発表(2023年1ー3月期決算で預金全体が22年10ー12月期と比較して5%減少したことを公表)や、(2)上記1を背景とした欧州における金融システム不安の再燃、(3)米1ー3月期コアPCEの市場予想を上回る結果、(4)米金利上昇に伴うドル買い圧力が重石となり、米国時間朝方にかけて、安値1.0992まで下落しました。引けにかけて持ち直すも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間4/28午前5時45分現在)では、1.1029前後で推移しております。

本日の見通し

本日は日銀金融政策決定会合に注目が集まります。植田総裁就任後初めてとなる会合でもあるため、新体制(植田総裁、内田副総裁、氷見野副総裁)の一挙手一投足に市場参加者の関心が集まっています。注目ポイントは主に以下4つが挙げられます。一つ目は、金融政策の修正がなされるか否か。二つ目は、フォワードガイダンスが変更されるか否か。三つ目は展望レポートでどのような物価予測が行われるか。四つ目は、記者会見でどのような対話・コミュニケーションを見せてくるのかとなります。一つ目については、植田総裁就任後のハト派的な発言(現行のYCC継続が適当との発言)を見る限り、現行の金融政策(YCC、マイナス金利、資産買い入れ)の据え置きが予想されます。二つ目は、新型コロナウイルス感染症が5/8に5類に移行することを踏まえると、現行のフォワードガイダンスで示されている「新型コロナウイルス感染症の影響を注視し」の部分が変更される可能性が高いと考えられます。具体的には、物価動向に軸足を置いた文言に変更されると見ています。

三つ目は今回から新たに発表される2025年度のコアCPIについて+1.9%付近(限りなく2.0%に近い水準)に設定される可能性が高いと考えられます。四つ目については、現時点で完全に未知数ではあるものの、先週末金曜日に発表されたコアコアCPIの伸び率昂進を踏まえて、早期政策修正の可能性を排除しない旨が示されるものと推察されます。ドル円相場は上記1、2を受けて一時的に円売りが進む可能性(状況次第では134円台後半へ上伸する可能性)があるものの、4/19に記録した高値135.13には到達できず、一巡後は、上記3、4を材料(日銀による早期修正観測の思惑)に、反落に転じるシナリオが予想されます(日銀金融政策決定会合後に上昇するも、展望レポートや植田総裁記者会見を受けて反落に転じるシナリオを想定)。

尚、日銀金融政策決定会合・植田総裁記者会見後は、市場の焦点が来週の米FOMCに移ると見られることから、本日海外時間に予定されている米1ー3月期雇用コスト指数、米3月PCEデフレーター、米4月シカゴ購買部協会景気指数、米4月ミシガン大学消費者信頼感指数にも注意が必要でしょう。

本日の予想レンジ:133.00ー135.00

ドル円、振れを伴いつつも方向感に欠ける展開。本日は日銀金融政策決定会合に注目

ドル円日足

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