ドルは連日の戻り高値更新、続伸期待も強い
〇ドル円、米金利上昇もありレンジを上抜け、昨日高値をわずかに上回る134.75レベルまで値を上げる
〇ザラ場ベースで上抜けた先行帯の雲の上限をしっかり超えられるか否かが注目されている
〇本日は米経済指標として、MBA住宅ローン申請指数、米地区連銀経済報告が公表予定
〇ドル高円安方向は本日東京高値134.75レベルが最初の抵抗。超えると135円がターゲット
〇ドル安円高方向、東京安値と昨日安値が位置する133.90前後の攻防に注目。下回っても底堅いイメージ
〇欧米時間のドル/円予想レンジは133.80-135.10
<< 東京市場の動き >>
19日の東京市場はドルが一段高。ドルは連日の戻り高値更新で、とくに夕方に掛けて上げ幅を急拡大させている。
ドル/円は134.10-15円で寄り付いたのち、しばらくのあいだ冴えない。133.95-134.15円といった狭いレンジ取引をたどったものの、米金利上昇もありドルはレンジを上抜けると、そのまま夕方に掛けては昨日高値をわずかに上回る134.75円レベルまで大きく値を上げている。16時現在では、そのままドルの高値圏で推移し、欧米市場を迎えていた。
一方、材料的に注視されていたものは「米金融政策」と「ロシア情勢」について。
前者は、昨日発表された3月の住宅着工件数と同建設許可件数、2つの指標は強弱混在。また、そののちアトランタ連銀総裁は「あと1回の利上げがベースライン」と述べたうえで、「その後は水準を維持する」との見方を示していた。一方、セントルイス連銀総裁は最近のデータを踏まえたうえで、「FRBは利上げを続けるべき」と述べていたもよう。次回会合における利上げはほぼコンセンサスながら、問題はそのあと。まだ意見が一本化されておらず、今後の動静次第となる。
対して後者は、大きく2つの視点からロシア情勢が話題に。ひとつは、3月末の発表以来、依然として思惑を呼ぶ「戦術核兵器のベラルーシ領内配備」について。昨日はシャーマン米国務副長官がNATO会合で「対処し、非難しなければならない」などと述べ、強く批判していた。また、それとは別に5月中に期限切れとなる黒海経由のウクライナ産穀物輸出合意(黒海イニシアティブ)も憶測を集めていたようだ。ラブロフ外相が来週にも延長を目指し国連事務総長と協議することが明らかになったが、ロシアサイドは頑なな姿勢を崩していない。協議の難航は必至か。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル/円相場は、まだしっかり超えたとは言えないものの、テクニカルには134円半ばに位置する一目均衡表の先行帯の雲の上限をいよいよ上抜きかかってきた。本日東京でも134.75円レベルまで一時値を上げ、ザラ場ベースとはいえ上抜けたほか、雲の上限は今後レベルをジリジリと切り下げ週末には134.30円レベルへと下降するとみられている。そうした一連の動きなかで、日足は雲を上抜ける公算が大きいものの、ドル強気派としては続けて135円レベルも超えていってほしいというのが本音だろう。
次回米FOMCまで2週間となるなか、米金融政策への関心は引き続き高い。しかし、ここ最近興味深いのは「NZが予想外の利上げをしたから米国も」などといった論調が市場でたびたび飛び交うことで、実際に本日東京でも「発表された英国の消費者物価が好数字」だったことを受け、何故か米長期金利が急上昇しドル一段高に繋がっていた。そうした意味では「なんでもあり」か。予断を持たずに取引に臨みたい。
テクニカルに見た場合、ドル/円は前述したように先行帯の雲の上限をいよいよ上抜きかかってきた。まだしっかりとは超えられていないが、時間の問題だろう。
ただし視点を変え、昨日もレポートした年初来高値137.91円を起点とした下げ幅のフィボナッチからすると、依然として61.8%戻しを超えられないのは気になるところだ。東京高値134.75円レベルを超えられるか否かがまずは注目されている。
本日は米経済指標として、MBA住宅ローン申請指数が発表されるほか、米地区連銀経済報告が公表される予定となっている。本日もモルガン・スタンレーなど米企業の決算発表が予定されており、そちらも引き続き要注意だ。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは133.80-135.10円。ドル高・円安方向は本日東京高値の134.75円レベルが最初の抵抗。超えると135円が名実ともターゲットに。
対するドル安・円高方向は、東京安値と昨日安値が位置する133.90円前後の攻防にまずは注目。ただ下回っても思いのほか底堅いイメージは変わらず。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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