ドル円、心理的節目135.00をついに突破し、約1カ月ぶり高値圏へ上昇(4/20朝)

19日(水)のドル円相場は堅調な値動き。

ドル円、心理的節目135.00をついに突破し、約1カ月ぶり高値圏へ上昇(4/20朝)

ドル円、心理的節目135.00をついに突破し、約1カ月ぶり高値圏へ上昇

〇ドル円、欧州時間朝方にかけ135.12まで急伸
〇米金利上昇、YCC修正について日銀内で慎重な意見が広がっているとの観測報道が背景
〇買い一巡後は株価の軟調等に反落し134円台後半の動き
〇ユーロドル1.09台で方向感に欠ける動き継続
〇ドル円、一目均衡表「雲」上限の突破に成功、テクニカルの地合い強い
〇ファンダメンタルズ的は日米金利差縮小観測からドル買い・円売りが進むシナリオ想定しづらいか
〇ドル円相場の反落をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:134.00ー135.50

海外時間のレビュー

19日(水)のドル円相場は堅調な値動き。アジア時間朝方にかけて、安値133.96まで下げ幅を広げるも、前日安値133.87をバックに下げ渋ると、(1)米金利上昇に伴うドル買い圧力や、(2)英3月消費者物価指数(結果+10.1%、予想+9.8%)の市場予想を上回る結果(英ポンド円急伸→ドル円連れ高)、(3)ブルームバーグ社による「来週の日銀金融政策決定会合でのYCC修正について日銀内で慎重な意見が広がっている」との観測報道が支援材料となり、欧州時間朝方にかけて、高値135.12(3/15以来、約1カ月ぶり高値圏)まで急伸しました。もっとも、買い一巡後に伸び悩むと、(4)急ピッチな上昇に対する反動売り(利食い売り)や、(5)米長期金利の上昇幅縮小、(6)株式市場の軟調推移(リスク回避の円買い圧力)が重石となり、本稿執筆時点(日本時間4/20午前5時30分現在)では、134.76前後で推移しております。

19日(水)のユーロドル相場は上下しつつも方向感に欠ける展開。アジア時間朝方にかけて、高値1.0984まで上値を伸ばすも、一巡後に伸び悩むと、(1)米金利上昇に伴うドル買い圧力や、(2)英3月消費者物価指数の市場予想を上回る結果(ユーロポンド急落→ユーロドル連れ安)、(3)欧州株の冴えない動きが重石となり、米国時間朝方にかけて、安値1.0917まで急落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(4)米長期金利の上昇幅縮小や、(5)短期筋のショートカバー(ユーロポンドのショートカバー→ユーロドル連れ高)、(6)レーンECB専務理事による「ベースラインの予測が持続すれば、さらなる利上げが適切」とのタカ派的な発言、(7)スペイン中銀デコス総裁による「最新のマクロ経済見通しが維持されれば、利上げ継続が必要」とのタカ派的な発言が支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間4/20午前5時30分現在)では、1.0954前後で推移しております。尚、昨日発表されたユーロ圏3月消費者物価指数(結果+6.9%、予想+6.9%)およびユーロ圏3月消費者物価コア指数(結果+5.7%、予想+5.7%)は共に市場予想通りの結果となりました。

本日の見通し

ドル円は3/24に記録した安値129.65をボトムに反発に転じると、昨日は一時135.12(3/15以来、約1カ月ぶり高値圏)まで急伸しました。市場参加者に意識されていた一目均衡表雲上限の突破に成功した他、強い買いシグナルを示唆する三役好転および21日移動平均線と90日移動平均線のゴールデンクロスの点灯が秒読み段階に入るなど(このままの水準を維持できれば、週内に達成見込み)、テクニカル的に見て、地合いの好転を印象付けるチャート形状となっております。但し、ファンダメンタルズ的に見ると、米FRBによる年内利下げ観測や、日銀による金融緩和の修正観測など、日米金融政策の方向性の違い(金融引き締め最終局面の米国と、これから金融引き締めに入っていく日本との政策格差)が残っているため、ここからどんどんドル買い・円売りが進むシナリオも想定しづらいと考えられます。

明日4/21に発表される本邦CPI(特にコアコアCPI)が市場予想を上回る結果となれば、翌週に予定されている日銀金融政策決定会合や植田総裁記者会見におけるタカ派転換への思惑から、ドル円が一気に値を崩すシナリオも十分想定されます。以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル円相場の反落をメインシナリオとして予想いたします(テクニカル的な強さよりもファンダメンタルズ的に弱さを重視)。尚、本日は米4月フィラデルフィア連銀景況指数や米新規失業保険申請件数、米3月中古住宅販売件数、米3月景気先行指数、ウォラーFRB理事講演、クリーブランド連銀メスター総裁講演、ボウマンFRB理事発言など、重要イベントが目白押しとなります。米経済指標が不冴な結果を示す場合には、年内利下げが一段と織り込まれる(実質金利上昇に伴う米経済のオーバーキルが嫌気される)ため、本日海外時間はドル円のダウンサイドリスクに注意が必要でしょう(但し、本日は5・10日にあたるため、日本時間9:55の仲値にかけての一時的なドル買い・円売りには要警戒)。

本日の予想レンジ:134.00ー135.50

注:ポイント要約は編集部

ドル円、心理的節目135.00をついに突破し、約1カ月ぶり高値圏へ上昇

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