ドル続伸期待も強いが135円は強い抵抗か(4/18夕)

18日の東京市場は「行って来い」。一時ドル高に振れ、直近戻り高値を更新するも続かなかった。

ドル続伸期待も強いが135円は強い抵抗か(4/18夕)

ドル続伸期待も強いが135円は強い抵抗か

〇本日のドル円、前日高値を更新する134.70レベルまで値を上げたが続かず、行って来いの展開
〇昨日発表された4月NY連銀製造業景況指数が昨年7月以来の高水準に、ドルの支援要因となる
〇134円半ばの一目均衡表の先行帯の雲の上限を一時上抜け、ドルのさらなる上値余地が広がった感
〇欧米時間のドル/円予想レンジは133.70-135.00、ドル高・円安方向は134.70レベルが最初の抵抗
〇ドル安・円高方向は、東京時間に一度も割れなかった134円レベルの攻防にまずは注目

<< 東京市場の動き >>

18日の東京市場は「行って来い」。一時ドル高に振れ、直近戻り高値を更新するも続かなかった。

ドル/円は134.40-45円で寄り付いたのち、日中安値の134.30円レベルを示現。しかし、その後は一転してドル買い・円売りが優勢となり、前日記録した高値134.57円を更新する展開に。134.70円レベルまで値を上げたが続かず、ドルは緩やかな下降をたどると結局「行って来い」。16時現在では134.35-40円で推移し、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは「日米金融政策」と「日本をめぐる脅威」について。
前者のうち米国は、昨日発表された4月のNY連銀製造業景況指数が昨年7月以来の高水準に。それを受け、金融引き締めに対する思惑が強まると米短期金利を中心に上昇し、ドルの支援要因となっていた。それに対して日本は、日銀の植田新総裁が本日はじめて衆院財務金融委員会に出席。「金融緩和の継続で物価目標の達成に近づいていく」と述べるとともに、2013年に策定した政府・日銀の共同声明の考え方は適切で「ただちに見直す必要はない」と改めて明言したという。

対して後者は、共闘あるいは連携した動きなのかたまたまなのか、中露による日本への軍事的脅威の強まった感があり、金融市場以外でも話題に。ロシアは、同国防省が「18日から極東でミサイル発射演習を行う」と発表。また、それに対し日本サイドがクレームを付けたことに再批判、大統領報道官は「ロシアはウクライナに焦点を当てながら地域のさまざまな脅威に警戒する必要がある」と行動を正当化していた。一方、日本の防衛省によると「中国情報収集艦が日本列島1周するように航行」しているとされるほか、中国軍の国産空母「山東」が10-16日に「太平洋で発着艦210回行った」という。山東の運用能力を高めていることは間違いない。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円相場はまだしっかりと超えてはいないものの、テクニカルには134円半ばに位置する一目均衡表の先行帯の雲の上限を一時上抜けてきた。昨年から今年の相場はダマシが多いので油断は禁物ながら、ドルのさらなる上値余地が広がった感もある。先の一目の雲の上限を超えると、いよいよ135円台が視界内に。ただ失敗に終われば、133円を割り込む展開も否定できない。
米金融政策への関心が引き続き高いなか、前述したように目先は金利先高観が強いもののこのあとも続くかどうかは発表される米経済指標や要人発言次第か。そうした意味では、本日も発表される米経済指標にはしっかりとした注意を払いたい。一方、中国国防相のロシア訪問など各国要人が積極的な外交に動いていることもあり、政治ファクターそして政府要人による発言にも一応注意をしておきたいところだ。

テクニカルに見た場合、ドル/円は現在約2円レンジ、132.50-134.50円に位置する先行帯の雲の中の上限を本日東京時間に一時上抜け。しかし、しっかり上抜けたとは言えないうえ、その東京高値134.70円レベルは年初来高値137.91円を起点とした下げ幅のフィボナッチ61.8%戻しにほぼ合致している。つまり、止まるべくして止まったとも言えそうで、いま一度状況をじっくり検証しても損はないだろう。いずれにしても135円レベルはかなり強い抵抗か。

本日は米経済指標として、3月の住宅着工件数や同建設許可件数が発表される予定となっている。前述したように、昨日発表された米指標は良好でドルの買い要因となっていたが本日は果たしてどうなるだろうか。また、本日もゴールドマン・サックスなど米金融機関の決算発表が予定されており、そちらも引き続き要注意。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは133.70-135.00円。ドル高・円安方向はフィボナッチポイントにもあたる東京高値134.70円レベルが最初の抵抗。超えると135円を目指す展開に。
対するドル安・円高方向は、東京時間に一度も割れなかった134円レベルの攻防にまずは注目。ただ下回っても133.70円レベルをはじめ弱いながらもサポートは多く、底堅いイメージ。

ドル続伸期待も強いが135円は強い抵抗か

ドル円日足


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