本日も米指標注目、さらなるドル安進行の可能性もあるか(4/14夕)

14日の東京市場は小動き。値動きはわずかに30ポイント強、積極的な動意はほぼ手控えられていた。

本日も米指標注目、さらなるドル安進行の可能性もあるか(4/14夕)

本日も米指標注目、さらなるドル安進行の可能性もあるか

〇ドル/円、一時じり安となり132.25-30まで下げるも、その後132円半ば挟みの一進一退、動意は薄い
〇昨日発表のPPIは予想比下振れでドルの弱材料に、一時132円割れ寸前まで下落する一因となる
〇4/12に1ヵ月ぶりの134円台を示現するも昨日は一時132.02まで下落、ドルの上値トライ失敗か
〇最近発表された米経済指標が全体的に冴えず、本日発表される経済指標も波乱要因となりかねない
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは131.70-133.10、ドル高・円安方向は132.80レベルが最初の抵抗
〇ドル安・円高方向は、132円台の90日線を下回り、その下の一目の雲の下限や21日線が意識される

<< 東京市場の動き >>

14日の東京市場は小動き。値動きはわずかに30ポイント強、積極的な動意はほぼ手控えられていた。

ドル/円は132.55-60円で寄り付いたものの、積極的な動意に欠ける。一時はじり安となったものの下値も攻められず132.25-30円まで。その後はレンジ内での揉み合いの様相を呈し、132円半ば挟みの一進一退に。16時現在では132.50-55円で推移し、欧米市場を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは「米金融政策」と「米機密文書」について。
前者は、昨日発表された米生産者物価指数は予想比下振れでドルの弱材料に。ドル/円が一時132円割れ寸前まで下落する一因となっていたようだ。そうしたなか、前日に発表された3月の米FOMC議事録において、「金融不安を背景にした景気後退リスク」が指摘されていたことにホワイトハウスが異議を捉えたことも話題に。大統領報道官が「景気後退にも、その手前の状態にも向かっていない」と強調、火消しに動いていたようだ。いずれにしても、このあと発表される米経済指標の内容などによるものの、米利上げ観測がさらに後退する可能性もあるだろう。

対して後者は、米FBIが機密文書流出問題に絡み、「米空軍州兵のジャック・テシェイラ容疑者を逮捕した」と発表。最大のヤマ場を越えた感もあるが、肝心の中身については虚実入り混じり、引き続き様々な話題となっていた。たとえば英BBCは、ロシア寄りの姿勢が目立つ「国連のグテレス事務総長の通信を米国が傍受」と指摘、また米紙は「中国が今年初め、ロシアへの殺傷兵器供与を承認していたとの情報が流出した米機密文書に含まれていた」と報じ物議を醸していた。まだしばらく金融市場内外で思惑を呼びそうだ。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円相場は12日に1ヵ月ぶりとなる134円台を示現したものの、昨日は一時132.02円まで下落。目先高値から2円程度下落している計算で、ドルの上値トライが失敗に終わったと言われても仕方がない。テクニカルにも、週明けに上抜けた移動平均の90日線など一部のチャートポイントを再び割り込んできたことは気掛かりだ。大きく崩れることは予想していないが、それでも132円割れに向けた続落は否定出来ないだろう。
米金融政策への関心が引き続き高い環境下、肝心の見通しについてはやや悲観的な見方が勢いを増しつつある。理由は幾つかあるものの、最大の要因は最近発表される米経済指標が全体的に冴えないこと。そうした意味では本日のNY時間に発表される米経済指標も内容如何で波乱要因となりかねない。一方、それとは別に16日からは軽井沢G7外相会合が実施されるなど、この週末以降重要な国際会議が相次ぐことになる。

テクニカルに見た場合、ドル/円は132.10-20円に位置する移動平均の21日線が下値を支えているものの、90日線を下回ってくるなど風向きの変化がうかがえる。一目均衡表でも先行帯の雲の上限が遠くなりつつあるだけでなく、下値の同下限割れが意識されており攻防には注目だ。いずれにしても、ドル高ムードは足もと大きく後退している感を否めず、むしろリスクはドル安方向か。一目の雲の下限、そして21日線を下回るようだとドルの下値リスクがさらに拡大しかねない。

本日は米経済指標として、3月の小売売上高や4月のミシガン大学消費者信頼感指数速報値が発表される予定となっている。先週末に発表された雇用統計はわずかに予想を上回ったものの、それを除くと米経済指標は全体的に冴えないものが多いだけに要注意だ。また、発表される米金融機関を中心とした企業決算も場合によっては波乱要因に。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは131.70-133.10円。ドル高・円安方向は90日線も位置する132.80円レベルが最初の抵抗。超えると133円台回復も。ただ上値は重そうだ。
対するドル安・円高方向は、132円台に位置する90日線を下回り、その下の一目の雲の下限や21日線が意識されている。定着するか否かは別にして、ザラ場ベースでは一時的に132円割れも否定できないなどと言った見方をする向きも多いようだ。

本日も米指標注目、さらなるドル安進行の可能性もあるか

ドル円日足


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