東京市場は132円台半ばでのもみ合い、今晩の21時以降は乱高下必至か
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、132円半ばでの推移となった。昨晩の海外市場では、予想を下回る米生産者物価指数(PPI)や、増加に転じた新規失業保険申請件数などを受けて、米景気減速懸念に伴う米金利打ち止め観測などがドル売りを誘発。欧州での金利先高感に伴うユーロ買いも加わったことから、ドルは132円台割れ寸前まで売られた。
東京市場では、日経平均上昇などが安心材料となり、ドル売りは一服となったが、時間外取引で2年債利回りが3.95%台を一時割り込むなど利回りが縮小したことから、積極的なドル買いは手控えられた。
なお、日経平均は6日続伸で3月8日以来の水準まで上昇した。引き続き旅行関連などの経済再開関連銘柄やウォーレン・バフェット氏が保有する商社、ナスダック指数上昇に伴いハイテク関連銘柄などが買われた。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:132円57銭
高値:132円63銭
安値:132円27銭
終値:132円47銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:146円47銭
高値:146円73銭
安値:146円38銭
終値:146円68銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:89円93銭
高値:90円09銭
安値:89円67銭
終値:89円82銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:166円01銭
高値:166円18銭
安値:165円85銭
終値:166円12銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:28321円54銭
高値:28515円51銭
安値:28282円82銭
終値:28493円47銭
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
21時30分、米、小売売上高(前月比)、前回:−0.4%、市場予想:−0.5%
21時30分、米、小売売上高(自動車除くコア)(前月比)、前回:−0.1%、市場予想:−0.5%
21時30分、米、グールズビー・シカゴ連銀総裁がCNBCインタビューに応じる
21時45分、米、ウォラーFRB理事が討論会に出席
22時15分、米、鉱工業生産指数(前月比)、前回:0.0%、市場予想:0.3%
22時15分、米、設備稼働率、前回:78.0%、市場予想:78.9%
23時00分、米、ミシガン大学消費者信頼感指数、前回:62.0、市場予想:64.2
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円をボリンジャーバンド(20日移動平均線(MA)、±2σ)で確認すると、拡大するバンド下限の−2σ水準で下影(3月24日安値129円65銭)を残した後は反発。足元、切り下がる20日MA(132円10銭)や、日足の一目均衡表の雲下限(132円57銭)などでのもみ合いとなっている。
前日もみ合っていた100日MA(133円12銭)水準を下回っていることから、切り下がるこの水準が上値抵抗線として意識されると、ドルじり安の地合いとなりそうだ。短期的には、昨日の安値132円02銭を維持できるか注目したい。
今晩の海外市場では、重要な米国の経済指標の発表が相次ぐ。小売売上高、鉱工業生産指数、ミシガン大学消費者信頼感指数と米景気に直結する経済指標の発表が予定されているため、強い数字が出た際は、「5月以降の利上げ実施期待と年内利下げ開始時期の後退」といった地合いが強まりドル買いが進むだろう。一方、その逆となれば、「米景気減速懸念が高まり、年内利下げ開始時期の前倒し」に伴うドル売りが強まろう。今晩の21時から23時にかけては、米経済指標の発表と米金融当局関係者による要人発言などが集中していることから、ドル乱高下の地合いとなろう。2年債利回りの縮小傾向がやや強まっているように見えることから、ドルの上値は重いと考える。
本日の上値メドは、100日MAが位置する水準である133円10銭、下値メドは、心理的な水準である131円00銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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