東京市場のドル・円は136円台半ばで推移、日銀会合終了し米雇用統計にらみの展開へ
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日銀金融政策決定会合の結果発表後、買われる展開となった。昨夜の海外市場では、一部米金融機関への不安から米国株は下落。拡大傾向が続いていた米2年債利回りも一服となったことからドル・円は136円台でのもみ合いとなった。東京市場では、注目された黒田日銀総裁最後の決定会合でサプライズが無かったことから、日本の10年債利回りは低下し、ドルは一時137円手前まで買われた。もっとも、今晩、米雇用統計の発表を控えていることから、新たなドル買いというよりも、「日銀サプライズを期待したドル売りの反対売買」が入ったとの観測。日銀会合の結果発表後、ドル買いは続かず、136円台半ばでのもみあいとなった。一方、株式市場では、日経平均が後場一段安となるなど銀行株中心に厳しい地合いとなった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:136円18銭
高値:136円95銭
安値:135円82銭
終値:136円68銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:144円10銭
高値:144円97銭
安値:143円85銭
終値:144円66銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:89円71銭
高値:90円18銭
安値:89円25銭
終値:90円05銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:162円35銭
高値:163円18銭
安値:161円95銭
終値:162円95銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:28385円29銭
高値:28424円24銭
安値:28118円74銭
終値:28143円97銭
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
16時00分、英、月次GDP(前月比)、前回:−0.5%、市場予想:0.2%
16時00分、英、鉱工業生産(前月比)、前回:0.3%、市場予想:0.1%
16時00分、英、鉱工業生産(前年比)、前回:−4.0%、市場予想:−3.9%
16時00分、英、貿易収支、前回:−71.5億ポンド、市場予想:−61.5億ポンド
16時00分、独、消費者物価指数(CPI)(前月比)、前回:0.8%、市場予想:0.8%
16時00分、独、消費者物価指数(CPI)(前年比)、前回:8.7%、市場予想:8.7%
22時30分、加、雇用者数(前月比)、前回:15.0万人、市場予想:0.9万人
22時30分、加、失業率、前回:5.0%、市場予想:5.1%
22時30分、米、非農業部門雇用者数(前月比)、前回:51.7万人、市場予想:22.3万人
22時30分、米、失業率、前回:3.4%、市場予想:3.4%
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円をボリンジャーバンド(20日移動平均線(MA)、±2σ)で確認すると、拡大していた±2σは徐々に収斂しそうな状況にある。
2022年10月21日の高値151円96銭から2023年1月16日の安値127円22銭の下落幅(24円74銭)に対する3分の1戻し水準(135円46銭)、38.2%戻しの136円65銭のほか、100日MA(136円00銭)は上回っているが、200日MA(137円48銭)を明確に上抜けられなかったことから、200日MAが上値抵抗ラインとして意識されそうだ。
日足の一目均衡表では、上値抵抗と目されていた雲上限が134円水準まで切り下がったこともあり、自然体で雲上限を突破。今後、雲上限が徐々に切り下がっていくものの、ドル買いのモメンタムが強まっている状況下、雲下限を意識した調整は入りにくいと考える。
今晩の海外市場では、22時30分の米雇用統計発表前後がトレードチャンスとなろう。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長による「タカ派」発言で、今週は米金利先高感がより強まった。ただ、やや行き過ぎた感もあるドル買いの修正が入るなど、足元の地合いは、落ち着きを取り戻している。投資家のモメンタムが多少低下したこともあり、米雇用統計は、よほど強い数字とならない限り上下には振れないと考える。仮に上下に振れた場合の上値メドは、3月8日の高値137円92銭、下値メドは今週安値の135円37銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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