FRB議長の議会証言注視、内容如何で波乱も(3/7夕)

7日の東京市場はレンジ取引。136円挟み、30ポイント強の一進一退で明確な方向性は乏しかった。

FRB議長の議会証言注視、内容如何で波乱も(3/7夕)

FRB議長の議会証言注視、内容如何で波乱も

〇本日のドル円、NY時間の注目材料を睨み手控えムード、136円を挟み上下15ポイント程度のレンジ取引
〇ホワイトハウス報道官、FRB次期副議長候補めぐり近く何らか発表あると語り市場関係者の注目集める
〇今夜のパウエル議長の議会証言、想定外の強気コメントが発せられればマーケットはドル買いで反応か
〇日銀金融決定会合の結果発表と2月の米雇用統計が発表される10日の動きにとくに警戒
〇ドル高円安方向は本日東京と昨日高値136.15-20が最初の抵抗、抜けると136円半ばを目指す
〇ドル安円高方向は昨日安値135.37をめぐる攻防に注目。底堅そうだが、しっかり割り込むと大幅続落も
〇欧米時間のドル/円予想レンジは135.10-136.30

<< 東京市場の動き >>

7日の東京市場はレンジ取引。136円挟み、30ポイント強の一進一退で明確な方向性は乏しかった。

ドル/円は135.90円レベルで寄り付いたものの、上下とも攻めにくい。NY時間以降の注目材料をにらみ売買はおおむね手控えムードで、136円を挟んだ上下15ポイント程度のレンジ取引。16時現在では135.95円レベルで推移し欧米市場を迎えている。
なお、それとは別に本日東京では豪ドルがやや荒っぽい値動き。1月の豪貿易収支発表に続き、豪中銀が政策金利の0.25%引き上げを発表したが、事前予想通りということで対円などではむしろ利益確定売りが優勢だった。

一方、材料的に注視されていたものは「米国情勢」と「IAEAの動き」について。
前者は、ロイターが「マッカーシー米下院議長(共和党)、数週間以内に台湾の蔡総統と米国で会談する予定」と報じたほか、インドから招待を受けた「米商務長官が7-10日に訪印、商業対話など開催する見込み」と伝えられていた。また、米ホワイトハウス報道官は、FRB次期副議長の指名はバイデン大統領にとり優先事項であり、候補をめぐり近く何らかの発表があると語っており、金融市場関係者の注目を集めていたようだ。

対して後者は、6日から5日間の日程で始まった国際原子力機関(IAEA)の定例理事会が一部で話題に。核兵器級に近い濃縮度83.7%のウラン粒子が検出されるなど、核開発疑惑がくすぶるイランに是正を求める決議案が提出されるかが焦点だ。ロシアが占拠しているウクライナ南部ザポロジエ原発の保護対策や、北朝鮮の核問題も討議されるという。なお、それとは別にIAEA事務局長は、核兵器級に近い濃縮ウラン粒子が見つかったイランの核施設について、「ほぼ一日おきに査察が入る」ことでイラン側と合意したことを強調したが、イラン側は合意内容の一部を否定。そののちIAEA事務局長は発言内容の修正を余儀なくされている。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円相場は先週2日の137.10円が目先のドル高値になった感を否めないものの、下値も堅い。実際、先月24日にしっかりと超えて以来、135円は一度も割り込んでいない状況だ。移動平均の90日も近くに位置することもあり、135円台は何とか維持される可能性が高いと考える。とは言え、しっかりと下回ってしまうとドル続落の危険性が強まることになりそうだ。先の24日安値134.05円がまずはターゲットに。
日米金融政策が引き続き市場の関心を集めるなか、日銀金融決定会合の結果発表と2月の米雇用統計が発表される週末10日の動きがとくに警戒されるが、本日もなかなか重要な材料が予定されている。なかでも、パウエルFRB議長が上院銀行委員会で半期に1度の議会証言を行う予定で、こちらにまずは要注意。市場ではタカ派発言は出にくいなどといった見方をする向きが多いだけに、想定外の強気コメントが発せられたりすればマーケットはドル買いで反応するかもしれない。

テクニカルに見た場合、ドル/円は引き続きドル高方向にバイアスがかかるものの、一旦は仕切り直しか。2日の137.10円を目先の高値に、いましばらくドルは上げ渋る展開が続く可能性もある。なお、移動平均ではいまだ90日線と200日線に挟まれた値動きをたどっているだけに、果たして上下どちらに抜けていくのか、そのタイミングと方向性をしっかりと見極めたいところだ。

本日は米経済指標として、1月の卸売売上高や同消費者信用残高などが発表される予定で、また米財務省による3年債の入札も実施される見込み。さらに、パウエルFRB議長が上院銀行委員会で半期に1度の議会証言を行う予定で、そちらも場合によっては波乱要因となりかねない。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは135.10-136.30円。ドル高・円安方向は本日東京そして昨日高値でもある136.15-20円が最初の抵抗か。抜けると136円半ばを目指す。
対するドル安・円高方向は、昨日安値の135.37円をめぐる攻防に注目。その少し下には90日線も位置しており底堅そうな雰囲気だが、逆にしっかり割り込むとドルの大幅続落もありそうだ。

FRB議長の議会証言注視、内容如何で波乱も

ドル円日足

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