続伸リスク高いがドルの上値も重そう
〇本日のドル円、終日を通して136円台前半で30ポイントに満たない動き、動意が乏しい展開
〇リスクはドル高方向だが一旦仕切り直しになった感も、ドルの上値の重い展開しばらく続くか
〇米経済指標の内容や要人発言などに要注意、本日はシカゴ購買部協会景気指数や消費者信頼感指数発表
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは135.70-136.90、ドル高・円安方向は136.55レベルが最初の抵抗
〇ドル安・円高方向は、昨日安値135.92をめぐる攻防にまずは注目
<< 東京市場の動き >>
28日の東京市場は基本揉み合い。終日を通して136円台前半、30ポイントも動かずに方向性は乏しかった。
ドル/円は136.20円レベルで寄り付いたものの、基本的に動意は乏しい。前日の参院における植田日銀総裁候補の所信聴取と質疑に続き、本日は内田副総裁候補らの所信聴取と質疑が行われたが、マーケットへの影響はほとんどなし。136.10-40円といったレンジ取引をたどるなか、16時現在では136.30-35円で推移し欧米市場を迎えている。
一方、材料的に注視されていたものは「日銀金融政策」と「ウクライナ情勢」について。
前者は、参院で実施された氷見野氏と内田氏、2人の日銀副総裁候補の所信聴取と質疑も、昨日の植田総裁候補同様に先週の内容を踏襲する内容。たとえば、内田氏は「この先も金融緩和は必要」、「出口戦略への言及はまだ早い」、氷見野氏からも「現在の金融政策は適切で、金融緩和で経済を支え続ける必要がある」といった発言が聞かれていた。大方の予想通り「ハト派」的な内容だが、氷見野氏は「出口を迎えられれば国民にもプラス」とも述べており、先々の動静に期待をかける強気派も少なくないようだ。
対して後者は、イエレン米財務長官が、ウクライナの首都キーウを電撃訪問し、ゼレンスキー大統領らと会談したことが明らかに。そのなかで、ロシアによる全面侵攻が2年目に入るなか、ウクライナに対する米国の支援を改めて確認したという。一方、ロシア報道官から、先週末に伝えられた「中国のウクライナ仲裁案」について、詳細に分析したうえで前向きに検討したい旨の発言が聞かれたものの、西側諸国は一切追随しておらず結果尻すぼみだった。
<< 欧米市場の見通し >>
先週末24日だけで2.5円ほどの変動をたどったドル/円だが、昨日そして本日東京は極めて小動き。そのほとんどを136円台前半で推移、方向性の乏しい一進一退をたどっている。上方向に位置したテクニカルポイントを次々上抜けており、リスクとすればドル高方向にバイアスがかかるものの、昨日以降の展開を見るとやや時間がかかり過ぎ。一旦仕切り直しになった感も否めず、ドルの上値の重い展開はまだしばらく続く可能性もある。
先週末から本日にかけて実施された「日銀正副総裁候補の所信聴取と質疑」で、早期のYCC(イールドカーブ・コントロール)即時撤廃など急激な政策修正観測は大きく後退したことに間違いないようだ。一方、米国は逆に予想よりも利上げが続くとの見方が優勢となっており、市場の地合いもドル買い材料に反応しやすい。基本は発表される米経済指標の内容や要人発言などに一喜一憂だが、その指標が好数字となればレンジの上抜けを試す展開も否定できない。
テクニカルに見た場合、ドル/円は引き続き136円台でドル強保ち合い。リスクはドル高方向にバイアスがかかるものの、先週末24日そして昨日と2営業日連続でフィボナッチポイント(高値151.94円を起点とした下げ幅の38.2%戻し)の136.65円レベルで上値を抑えられていることはやや気掛かり。ただ、超えれば移動平均の200日線を目指し、137円台へとしっかり乗せてくる可能性もありそうだ。
一方、本日は米経済指標として、2月のシカゴ購買部協会景気指数や同消費者信頼感指数など注目度の高い指標が発表されるほか、シカゴ連銀総裁の講演も予定されている。また、本日は月末最終日ということで駆け込み的な需給要因を警戒する向きもあった。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは135.70-136.90円。ドル高・円安方向は2営業日連続で上げ止まった136.55円レベルが最初の抵抗。その少し上にはフィボナッチポイントも。しっかり超えると137円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、移動平均の90日もさほど遠くない昨日安値135.92円をめぐる攻防にまずは注目。底堅いイメージだが、下回ると最大で134円程度までの下押しが入っても不思議はなさそうだ。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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