米FOMC議事録要旨注目、強気内容との見方も
〇ドル円、134円台後半を中心に50ポイント程度のレンジ取引をたどる、16時現在は134.85前後で推移
〇リスクは引き続きドル高方向、135円台へとしっかり乗せ、昨日高値135.22を超えていく展開も
〇FOMC議事録要旨公表が本日未明に予定され、発表前後は荒っぽい値動きになる可能性に注意
〇ドル高円安方向は昨日高値135.22が最初の抵抗。超えるとドルは続伸し136円に接近も
〇ドル安円高方向は、本日東京安値134円半ばをめぐる攻防、下回っても底堅く134円割れまでの下落か
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは134.20-135.40
<< 東京市場の動き >>
22日の東京市場は往来相場。134円台後半を中心としたレンジ取引で、明確な方向性は依然としてうかがえなかった。
ドル/円は135円前後で寄り付いたのち、ややドル売り優勢。しかし、134円半ばでは下げ止まると再び元のレベルまで値を戻す往来相場をたどっていた。途中、田村日銀委員から「現時点では当面金融緩和を継続することが適当」との発言が聞かれるも影響は限定的。結局のところ134円台後半を中心とした50ポイント程度のレンジ取引をたどるなか、16時現在では134.85円前後で推移し欧米市場を迎えている。
一方、材料的に注視されていたものは「ロシア情勢」と「中国情勢」について。
前者は、プーチン大統領が演説で暴言を連発したとして物議を醸す。たとえば「戦争を始めたのは西側諸国、我々は止めようとしている」、「地上戦で敗北することはあり得ない」、「西側諸国の経済制裁は奏功していない」−−など。それに対して欧米諸国は猛反発。米国は大統領補佐官が「プーチン氏は今すぐにでも戦争を終わらせ、家に帰ることができる。誰もロシアを攻撃していない」、ウクライナ大統領府顧問も「プーチン氏は正義や国際法をめぐり対話する余地すらない、まったく現実離れした世界にいる」と呆れはてたような内容も含めたコメントが複数聞かれていた。なお、それとは別にプーチン氏は「離脱はしないが新STARTの履行停止」を表明している。
対して後者は、中国要人による会談が相次ぐ。幾つか例を挙げると、日中防衛当局者が実務者会談を行い、日本は気球の領空侵犯を持ち出して容認しない立場を改めて表明したという。一方、ロシアを訪問中の中国外交担当トップの王氏は、プーチン大統領の側近であるパトルシェフ安全保障会議書記と会談。両国は西側諸国に対し結束する必要があるという認識を伝えたとされていた。また、それとは別に米紙WSJは「習国家主席が数ヵ月以内にロシアを訪問し、プーチン大統領と会談する準備を進めている」と報じ、一部で話題となっていた。
<< 欧米市場の見通し >>
昨日のドル/円は予想よりもドル高が進行し、再び年初来高値をザラ場ベースでは更新したが続かず。NYクローズでは134円台に押し戻され、その後もほぼ134円台での推移となっている。東京時間は休日を前にした実需筋のドル売りなどに上値を阻まれたが、リスクそのものは引き続きドル高方向にバイアスか。135円台へとしっかり乗せ、昨日高値135.22円を超えていく展開も否定できない。
日米金融政策が注目を集めるなか、米国ファクターで今週最大のポイントとされるFOMC議事録要旨公表が本日未明に見込まれている。ちなみに、同会合は0.25%の利上げが実施されたが、そののち投票権を持たないクリーブランド連銀総裁やセントルイス連銀総裁が「0.50%利上げを支持」などとコメントしており、予想以上に強気の内容が示されるといった見方も聞かれていた。要注意である。
テクニカルに見た場合、ドル/円は昨日そして本日東京でも135円台を示現しているが、なかなか定着が出来ない。ドルの上値は予想より重いようにも思われる。ただ下値も堅く、またリスクという意味ではドル高方向にバイアスがかかりそう。昨日高値135.22円を超えれば136円台目指し、移動平均の90日線や同200日線がターゲットに。
対するドルのサポートは本日東京も近い134円半ば、134円前後などとなる。
本日は米経済指標として、MBA住宅ローン申請指数などが発表されるものの、正直市場の関心はそれほど高くない。しかし、米財務省による5年債入札の入札が実施されるほか、今月頭に実施されたFOMC議事録の公表が見込まれている。とくに後者については、内容如何で発表前後の金融市場は荒っぽい値動きも。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは134.20-135.40円。ドル高・円安方向は昨日高値135.22円が最初の抵抗。超えるとドルは続伸し136円に接近も。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値の134円半ばをめぐる攻防にまずは注目。ただ、下回っても取り敢えずは134円割れあたりまでの下落が精々か。底堅いイメージだ。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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