ドル円、米長期金利低下を受け134円台後半に反落
22日午前の東京市場でドル円は134円台後半中心の動き。朝方134.92レベルで取引の始まったドル円は、序盤135.06まで上げたものの、時間外の米10年債利回りが高値更新後に低下に転じたこと等を受け反落。一時134.55まで下げた後、やや方向感を失って、東京時間正午現在は134.90レベルで取引されています。
尚、本日午前、日本国債の10年物利回りは、昨日に続き日銀が上限と定める0.5%を上回る水準で取引されました。次期総裁候補の植田和男氏が、金融政策としての長期金利コントロールを放棄するのではないかとの思惑が一部市場内で広がっていること等を反映したものと思われます。ただ、ドル円相場に与える影響は今のところ限定的でした。
日経平均株価は、昨晩、連休明けの米株式市場で主要株価指数が軒並み2%超の大幅安となったことを嫌気して売りが先行、下げ幅は一時400円を超えました。その後割安感の出た銘柄に一部買戻しも入ったものの、戻りは鈍く、358円安で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では連休明けの米国勢が米金融引き締め長期化と景気減速への警戒感を強めた形で市場に戻り、米長期金利が上昇、米10年債利回りは一時3.96%に上昇しました。2月の米サービス業・コンポジットPMIが予想外に強く、節目の50を上回ったことも材料視され、ドル円は一時135.22をつけ、年初来高値を更新。その後発表された米住宅指標の不冴え等で反落したものの、135円付近でアジア時間を迎えています。
テクニカルにはドル円は、一目均衡表の「雲」の中で、じりじりと下値を切り上げる展開となっています。ただ、年初来高値を更新した割には、相場に過熱感は感じられず、行き過ぎた米金融引き締め早期解消への期待を徐々に「正常化」させている雰囲気です。一方で米金利先高観は、連休明けの米株式市場を大きく下落させはじめており、市場全体のリスク選好が後退しつつあります。先週までは米金利が上昇しても、米株も上げる場面が散見されたのとはやや異なる展開で、このあたりのセンチメントの変化は要注意です。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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