東京市場のドル・円はドルじり安の展開、米CPI発表後はドル安加速か
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、じりじりとしたドル売り円買いの流れとなった。午前中に、政府が日銀総裁に元審議委員の植田和男氏、副総裁に前金融庁長官の氷見野良三氏、現理事の内田真一氏を起用する人事案を国会に提出。既に報道された通りの内容だったことから、為替市場及び株式市場への影響は限定的となった。目先の市場の関心は、日銀人事から今晩の米消費者物価指数(CPI)に移っている。本日の東京市場は、前日のドル買いに対する反動、つまり方向感が乏しい「往って来い」の地合いとなった。なお、日経平均も上げ幅縮小となり、為替市場同様、新規の買いが入りにくい様子見姿勢の強い地合いのまま取引を終えた。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:132円45銭
高値:132円46銭
安値:131円79銭
終値:131円88銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:142円04銭
高値:142円07銭
安値:141円52銭
終値:141円61銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:92円26銭
高値:92円28銭
安値:91円82銭
終値:91円89銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:160円76銭
高値:160円82銭
安値:160円12銭
終値:160円17銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:27705円37銭
高値:27721円82銭
安値:27553円18銭
終値:27602円77銭
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
16時00分:英、失業率、市場予想:−、前回:4.0%
16時00分:英、ILO失業率、市場予想:3.7%、前回:3.7%
19時00分、欧、ユーロ圏GDP(前期比)、市場予想:0.1%、前回:0.1%
19時00分、欧、ユーロ圏GDP(前年比)、市場予想:1.9%、前回:1.9%
22時30分、米、消費者物価指数(CPI)(食品・エネルギー除くコア)(前月比)、市場予想:0.4%、前回:0.4%
22時30分、米、消費者物価指数(CPI)(食品・エネルギー除くコア)(前年比)、市場予想:5.5%、前回:5.7%
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円をボリンジャーバンド(20日移動平均線(MA)、±2σ)で確認すると、上値抵抗線として意識されていた20日MAを明確に上放れており、バンドの+2σをうかがう格好となっている。今後は、徐々に切り上がる20日MAをサポートに、ドル買いのトレンドが強まりそうな形状には見える。
今晩の米CPI発表を前に様子見姿勢が強まっており出来高は減少している。CMEグループが算出しているFEDウォッチでは、12月利下げを見込んでいる割合は33.8%と最も高いが、据え置きは30.1%と僅差である。CPI発表後、このバランスがどのようになるか注目である。
今回発表される1月のコアCPIはコンセンサス予想が前月比+0.4%である。予想を下回った場合、インフレリスクが軽減し、FEDウォッチの年内利下げ時期は11月に早まる可能性はあろう。その場合、ドル売り円買いの流れが強まることとなるが、市場は、3日の雇用統計の残像を警戒している節はある。仮にコンセンサス通りだった際も、過度な警戒感が後退することでドル売り円買いの流れが起きると想定。今晩の海外市場は、ドル買いよりもドル売りの地合いを考えておきたい。本日の上値メドは本日の高値132円46銭、下値メドは節目の131円00銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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