米消費者物価注目、発表前後は荒い値動きも
〇本日のドル円、132.40-45で寄りつき、夕方にかけて緩やかな右肩下がりで一時131.80レベルまで下落
〇昨日132.91をつけるも本日東京市場では131円台まで軟化、上値が重くなっている感
〇このあと発表される1月米消費者物価指数の内容に注目、指標発表前後の市場の動きにも要注意
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジ131.20-132.90、ドル高・円安方向は昨日高値132.91の攻防に注目
〇ドル安・円高方向は、東京安値である131.80レベルが最初のサポート
<< 東京市場の動き >>
14日の東京市場はドルが小安い。前日1週間ぶりに132円台を回復したものの、維持できず再び131円台へと押し戻されている。
ドル/円は寄り付いた132.40-45円を日中高値にじり安推移。途中、政府から日銀総裁に関する人事案の国会提示があり、予想通り「日銀総裁に植田氏、副総裁に氷見野氏と内田氏を充てる案」が示されたものの、前後に若干の乱高下があっただけで比較的落ち着いた値動きだった。ドルは夕方に掛けて緩やかな右肩下がりで一時131.80円レベルまで下落。16時現在ではそのまま安値圏131.90-95円で推移し、欧米市場を迎えている。
一方、材料的に注視されていたものは「偵察気球問題」と「ロシア情勢」について。
前者は、いまだ「偵察気球」問題が尾を引いている。カナダ首相は米軍機が撃墜した3気球について「類似性を指摘」したうえで、それぞれが関連しているとの見方を示していた。また、米NSC調整官は会見でさらに一歩踏み込み、中国人民解放軍が偵察気球を使った情報収集に関与していると米政府が断定したことを明らかにしている。ただ、その一方でブリンケン米国務長官が17-19日のミュンヘン安全保障会議にあわせ、中国の王外相と会談することを検討しているなどとも報じられていた。悪化しつつある米中関係の改善なるか。
対して後者は、モスクワの米国大使館が、ロシアに滞在している米国人に対し直ちに出国するよう指示したことを明らかにしたうえ、フランス外務省も、ロシアがウクライナで開始した新たな攻勢を踏まえ、自国民に対しベラルーシに渡航しないよう「強く」推奨したと発表している。ロシアによるウクライナ侵攻1周年が近づきつつあるなか、新たな脅威が取り沙汰されていたようだ。なお、そうしたなかドイツなどがウクライナ兵に戦車訓練を開始したとの発表も一部で観測され話題に。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル/円相場は、昨日132.91円をつけ6日高値であり、短期のレンジ上限に面合わせするも抜けられず。その後の東京市場では一時131円台まで軟化する局面も観測されている。ドルの上値トライが失敗に終わったとは言えないが、上値が重くなっている感も否めない。また、本日NY時間に発表される米経済指標が予想より悪化したりすれば、逆にドルの下落スピードが速まることにもなりかねない。
日米金融政策が引き続き注目を集めるなか、東京時間には「日銀正副総裁人事の国会提示」が行われている。今後は過去の発言などを含め、それぞれがどういった政策スタンスなのか思惑が飛び交いそうだ。そうしたなか、このあとは発表される1月の米消費者物価指数の内容に注目。東京で持ち高の圧縮、指標発表前の調整が進んだとはいえ、やはり指標発表前後の市場は波乱含み。荒っぽい上下動には十分に注意を払いたい。
テクニカルに見た場合、ドル/円は6日高値132.90円に面合わせするも抜けられず。一目均衡表では133円レベルに位置する先行帯の雲の下限がドルの上値を阻んだ格好にある。ちなみに、そんな雲の下限は来週初めにかけて132円前後へとレベルを切り下げる見込みだ。このあとも雲の下限が抵抗となるのか、それとも下限を上抜け日足が雲の中へと入ってくるのか、攻防が注視されている。
一方、本日は米経済指標として、1月の消費者物価指数などが発表される見込みで、その内容には要注意だ。市場では依然として3日に発表された米雇用統計の好数字が根強く印象として残っているだけに、逆に悪い内容の方がインパクトは大きいとの指摘も聞かれていた。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは131.20-132.90円。ドル高・円安方向は昨日高値の132.91円の攻防に注目。ザラ場はもちろん、NYクローズで一目の雲の下限を上回れるのかも市場は注視している。
対するドル安・円高方向は、東京安値である131.80円レベルが最初のサポート。下回ると131.30-50円、そして130円半ばなどが意識されそうだ。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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