米1月消費者物価指数(CPI)の予想(23/2/14)

2023年2月14日22時30分に発表予定です。

米1月消費者物価指数(CPI)の予想(23/2/14)

米1月消費者物価指数(CPI)の予想

本日(14日)は注目の米国1月消費者物価指数(CPI)が公表されます。
前回12月時は予想通りの結果になりました。相場は予想通りだったとはいえインフレ低下で米金利が緩み、発表前にドル円は130円60銭絡みで推移していましたが、発表後は128円87銭まで下落し129円25銭で引けました。その時点の10年債金利は3.45%付近で、3日公表された失業率前が3.40%付近、そして昨日現在では3.72%ですので、失業率以降に米金利高が継続しています。

さて、今回1月のCPI予想は前月比ではやや高い数値になっていますが、前年比では低下傾向が続く予想になっています。下図を見ると(1)は1月に反発する予想になっていますが、オレンジ色の移動平均線はトレンドとして下降を辿っています。(2)はコアの数値ですが、今回の青(CPIコア)の数値は順調に下がっており、青とオレンジ(PCEコア)は約1.2〜1.3%の差で相関していますので、今月24日に発表される1月PCEコアも下がることが予想されます。既発の12月PCEコアは4.4%でしたが、パターンからすると1月は4.2〜4.3%程度が想定でき、下降トレンドは維持されることになります。FRBの2023年末PCEコア見通しは3.5%ですので、このまま行けば3月時点での改訂はなさそうです。次回FOMCはドットプロットが注目されそうです。

消費者物価指数

消費者物価指数

2023年2月14日9時現在予想

(1)米国消費者物価指数全体(CPI)前月比ベース推移

(1)米国消費者物価指数全体(CPI)前月比ベース推移

青い矢印は今回の予想値
赤はゼロ


上記チャート(1)を見ると、オレンジ色の移動平均線は下降トレンドを継続しており、今回予想通りならやや上がりますが0.23%になります。コロナ前の2017年〜2020年のオレンジ色は0.05〜0.32%で推移していましたので、インフレ高進した場合でも前月比の目安は0.5%迄になりそうです。

下記チャート(2)では赤(2%)の横線がFRBインフレ目標値(=オレンジ色のPCEコア)、黒が昨年12月公表済のFRB12月予想(2022年末PCEコア)数値の4.8%です。緑は2023年末のFRB見通し3.5%です。今年はこのままのトレンドで行き、この緑に近づくかを見たいと思います。

(2)米・CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)の前年比ベースの推移

(2)米・CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)の前年比ベースの推移

赤はFRBのインフレ目標値2%
黒はFRB12月時の2022年末予想PCEコア4.8%
緑は同2023年末PCEコア3.5%
青の矢印は今回予想値

下図はドル円の日足チャートです。昨年10月21日高値からの抵抗線A(=126円80銭)と11月21日高値からの抵抗線B(=129円20銭)は3日の失業率を境に、双方を上抜き、その後も上値模索の展開が続いています。
直近は1月16日底値からのサポートC(=128円70銭)、そこから平行に上げたD(=133円50銭)で短期のドル高トレンドを形成しています。
今日のCPIから始まる今週の経済指標(小売売上高、NY連銀製造業景況指数、あるいは卸売物価など)でどの様な展開になるか注目されます。もし今日のCPIで大荒れになり、Dを上抜けた場合は1月6日高値E(=134円80銭)、昨年12月中の戻り高値だったF(=138円00銭〜10銭)が抵抗線になっています。逆に数値が弱く、金利軟化に伴うドル売りの場合は、B、C、Aの順にサポートがあります。

(2)米・CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)の前年比ベースの推移 2枚目の画像

(2月14日12:40 1ドル=132円08銭)

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