基本は明日の米FOMCにらみ、レンジ継続か
〇ドル円は、130円前半中心、40ポイント強の値動きで明確な方向性に乏しいレンジ取引
〇今週最大の注目材料である米FOMCの政策金利発表を明日に控え、積極的な売買は手控えられている
〇目先は129-131円のレンジ取引継続で、発表前後の相場は波乱含みか
〇ドル高・円安方向、昨日高値の130.57が最初の抵抗。超えれば131円が再び視界内
〇ドル安・円高方向は、本日東京安値130.05-10の攻防に注目。下回ってもサポート多く、大崩れはないか
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは129.50-130.80
<< 東京市場の動き >>
31日の東京市場はレンジ取引。130円前半中心、40ポイント強の値動きで明確な方向性は乏しかった。
ドル/円は130.45円レベルで寄り付いたものの、積極的な動意に乏しい。途中、中国の経済指標が発表されたものの、市場の反応は限定的。今週最大の注目材料である米FOMCの政策金利発表を明日に控え、積極的な売買は手控えられている。16時現在では130.20-25円で推移、欧米市場を迎えていた。
ただ、同じく経済指標が発表された豪州は、冴えない12月の同国小売売上高を嫌気。豪ドルは対円などで小幅ながら続落している。
一方、材料的に注視されていたものは「中国情勢」と「ウクライナ情勢」について。
前者は、台湾めぐり気になる動きが2つ。ひとつは、台湾の蔡総統が、正式な外交関係のないチェコの次期大統領パベル氏と電話会談を行ったことが話題に。極めて異例の事態で、中国の反発は必至の情勢だ。また同じ台湾について、訪台に意欲を見せている米国のマッカーシー米下院議長に対し、中国外務省の毛報道官が「緊張激化再燃」の懸念を示したうえで、台湾を訪問しないよう呼び掛けていた。依然として緊迫した状況は続いている。一方、そうしたなか、英紙FTは「バイデン政権、中国ファーウェイの全面禁輸措置の検討に入った」と報じ物議を醸している。
対して後者は、一説には合計で300両以上とも言われる欧米諸国からウクライナに対する戦車供与が引き続き話題を集めるなか、豪仏国防相が会談を行い「ウクライナ向け砲弾を共同製造することで合意した」と発表されている。心強い援軍を得たと言えそうだ。しかし、一方でウクライナ側が新たに求めている「戦闘機供与」については、米国をはじめとする西側諸国で難色を示す先が少なくなかった。今後の課題のひとつであり、引き続き動静は注意しておきたい。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル/円は昨日東京で129円前半まで下落。下値リスクの高まりが懸念されたが、欧米時間にはVの字型の回復となり、結局NYは130円半ば近いレベルまで上伸し高値引けとなった。油断は禁物だがドルの下値トライはダマシだったのかもしれない。明日に米FOMCの結果発表という重要イベントを控えていることを考えると、これまでのレンジ129-131円のなかで思惑の交錯した一進一退が続く可能性がある。
日米金融政策が依然として注視されており、ブルームバーグが報じていたような日本の「次期日銀総裁人事」をめぐる見方も様々取り沙汰されているほか、副総裁人事についても思惑が交錯し意見が飛び交っている。ただ、それでもまずは明日の米FOMCの政策金利発表に要注意で、発表前後の相場は波乱含みか。なお、本日は月末最終日ということで、別途需給要因を警戒する声も聞かれていた。
テクニカルに見た場合、ドル/円は先週一度も割り込めなかった129円割れを昨日うかがうも結局トライできず。ただドルの上値も重く、結局は129-131円のレンジ内にとどまっている。明日の米FOMCをにらみ、目先は前記レンジ取引継続で、本格的な動意は明日のNY市場以降か。どちらに振れるのか方向性は定かでないものの、1週間以上にわたるレンジ取引でエネルギーはかなり蓄積されている。レンジ放れののちは荒っぽい変動も。
材料的に見た場合、中長期的には為替市場の反応は限定的だったが、発表された製造業PMIは22年9月以来の「50」超え、好数字を記録した「中国情勢」。ロシア政府が石油輸出業者・税関に、西側諸国の「原油価格上限」の順守禁止を命じたとされる「ロシア・ウクライナ情勢」−−などに注目。
一方、本日は米経済指標として、1月のシカゴ購買部協会景気指数や同消費者信頼感指数などが発表される予定となっている。それらはいずれも重要指標だが、明日に米FOMCの発表を控えている状況下、果たして反応は如何に。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは129.50-130.80円。ドル高・円安方向は移動平均の21日線も遠くない、昨日高値の130.57円が最初の抵抗。超えれば131円が再び視界内に。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値130.05-10円の攻防にまずは注目。ただ下回っても129円台にはサポートは多く、大崩れすることはなさそうだ。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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