今年の取引最終日、需給要因に要注意か (22/12/30)

30日の東京市場はドルが小安い。

今年の取引最終日、需給要因に要注意か (22/12/30)

今年の取引最終日、需給要因に要注意か

<< 東京市場の動き >>

30日の東京市場はドルが小安い。値幅は限られたが、それでも一時132円前半まで値を崩していた。

ドル/円は133円前後で寄り付いたのち日中高値の133.10円レベルを示現。しかし、その後は冴えない動きをたどると、一時132.35-40円まで値を崩している。安値を示現後は再びドルが買われるも、上値はすでに重い。133円台を回復できずに、16時現在では132.45-50円で推移し欧米市場を迎えていた。
(編集部注:18:00現在の安値は131.73)

一方、材料的に注視されていたものは「中国情勢」と「ウクライナ情勢」について。
前者は、新型コロナの感染拡大懸念が取り沙汰されるなか、中国が来年「1月8日から入国時隔離を撤廃する」と発表。しかし、その対応については各国で分かれる格好となった。たとえば、日米やイタリアでは「中国からの入国者にコロナ検査義務付ける方針」を明らかにするなど、水際対策に動くことを明らかにした反面、英国や欧州保健当局は「計画なし」あるいは「必要なし」といった見解を表明している。果たして軍配はどちらに挙がるのか注目だ。なお、それとは別に米軍が「中国軍機が先週、南シナ海で米軍機の3メートル以内に接近した」と発表、様々な思惑を呼んでいた。

対して後者は、「ベラルーシにウクライナの地対空ミサイルが着弾した」と報じられたことが話題に。今年11月には、やはりウクライナのものとみられるミサイルがポーランド東部に着弾したことがあったが、再び同様の事故が起こった公算が大きい。なお、今回の件についてベラルーシは「徹底的に調査して法的責任を問い、再発防止へ包括的措置を取るよう要求する」と指摘したうえで、ウクライナ大使を召喚したと発表している。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円は20日に示現した130.57円を目先安値に、28日には134.49円まで値を上げたが、そののち2円を超える反落へと転じている。つまり、目先安値だけでなく目先高値についてもすでに達成した可能性があり、しばらくは130.50-134.50円といったややワイドなレンジ取引か。ただ、東京休場時の為替市場はよく動くというジンクスもあるだけに、本日だけでなく来週初めの値動きについても一応注意しておきたい。

市場の関心は引き続き日米を中心とした金利差、ならびにファンダメンタルズとなっている。そうした意味では本日の米経済指標の内容にも当然要注意であるし、少し早いが来週末に予定される米雇用統計発表の前後などは再び波乱含みか。一方、もうひとつの関心事項である中国の「ウィズコロナ政策」だが、現状は感染拡大懸念がやや優勢となるなか、先でも取り上げたように英国やイタリアを除く欧州では水際対策を実施しない方針。ニューイヤーを過ぎたあと、来週以降のコロナ関連ニュースがいまから少し気掛かりだ。

一方、本日は米経済指標として、12月のシカゴ購買部協会景気指数などの発表が予定されているものの、材料そのものはやや少なめ。ただ、本日は名実とも週末・月末・四半期末にあたることで、材料よりもむしろ需給要因に要注意。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは131.90-133.40円。ドル高・円安方向は本日東京で割り込んだのち回復できていない133円レベルが最初の抵抗。抜ければ直近高値でもあるレンジ上限134.49円が再び視界内に。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値132.35-40円をめぐる攻防に注目。底堅いイメージもなくはないが、しっかり下回ると130.57円割れを目指した続落も。

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ドル円日足

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