依然レンジ内、ただ動意付く展開にも注意
〇本日のドル円、一時乱高下も観測されるが、基本的には133円挟みで50ポイント程度の往来相場
〇昨日は祝日による休場が多く大きな動意なし、132円台を中心としたレンジ取引で次の方向性を探る動き
〇発表予定の米経済指標にまずは要注意、内容次第では薄商いのなか市場の波乱要因となり得る
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは132.20-133.50、ドル高・円安方向は133.20レベルの攻防に注目
〇ドル安・円高方向は、本日東京安値の132.65レベルが最初のサポート
<< 東京市場の動き >>
27日の東京市場もレンジ取引。仲値前後などにやや激しめの上下動も観測されたが、値幅そのものは50ポイント程度にとどまっている。
ドル/円は132.85円レベルで寄り付いたものの、基本的にはレンジ取引。133円を挟んだトータル50ポイント強のボックス内での往来相場をたどっている。とは言え、年末年始相場で商いが薄くなっているためか、仲値前後などにはレンジ内ながら若干激しめの乱高下も。このあとも値の飛ぶような展開には注意が必要かもしれない。16時現在では132.80-85円で推移し、欧米市場を迎えていた。
一方、材料的に注視されていたものは「中国情勢」と「日本の政治情勢」について。
前者は、「ゼロコロナ」から「ウィズコロナ」へと政策転換を図るなか、中国での新規感染が拡大。実際、政府機関が発表した新たな感染者は極端に少なく、実態を反映していないといった見方も根強い。しかしながら、政府は強引に「ウィズコロナ」政策を進める方針で、新たに「1月8日から入国時の強制隔離を撤廃する」と発表している。これにより、中国旅行者による帰国にともなう感染拡大なども各国で懸念されはじめているようだ。
対して後者は、複数メディアが、岸田首相は「政治とカネ」の問題を抱える秋葉復興相を、27日に交代させる方針を固めたと指摘。また、性的少数者をめぐる発言などで謝罪した、杉田総務政務官も交代させる方向だと報じていた。本稿執筆時、すでに両者の事実上の更迭が伝えられており、秋葉氏の後任には渡辺博道元復興相を充てるとの報道も。いずれにしても、閣僚辞任は10月以降2ヵ月あまりですでに4人目。各メディアで伝えられる内閣支持率の多くは30%台で低迷しており、まだまだ道のりは厳しい。
<< 欧米市場の見通し >>
昨日のドル/円はボクシングデーなどで休場の先が多く、大きな動意は見送られた。引き続き132円台を中心としたレンジ取引で、次の方向性を探る動きとなっている。本邦勢にとってはまだ年内、これから年末年始の休暇になるが、欧米市場筋の多くはクリスマスそしてボクシングデーを過ぎ、本日から実質的な新年扱い。新たな心持ちで取引に戻ってくる向きもありそうだ。予想外のタイミングで、前述レンジを放れる展開があっても不思議はないだろう。
「事実上の利上げ参加表明」を行ったと考えられている日銀をはじめとする各国金融情勢にマーケットは注目。そのひとつとして、来年4月初旬に任期が切れる黒田総裁の後任人事への関心も高い。一方、米国では引き続き発表される米経済指標の内容にまずは要注意か。とくにインフレあるいは雇用関係のデータが注視されており、予想値との乖離が大きければ薄商いのなか市場の波乱要因となる可能性も。
テクニカルに見た場合、ドル/円は先日の130.57円で目先安値をつけた感があり、円高基調は一服。ただ、戻りも鈍く133円台では上げ渋りの様相だ。しばらくは足もとの132円台を中心としたレンジ取引を続けるのか、それとも次の方向性が示されるのか、来年へと繋がる動きだけにしっかりと情勢を見極めたい。フィボナッチポイントでもある133.30-35円を超えれば135円台が視界内に捉えられるが、果たして上抜けられるだろうか。
一方、本日は米経済指標として、11月の小売在庫や12月のダラス連銀製造業活動指数などの発表が予定されているうえ、米財務省の2年債入札実施も。ただ、英国やカナダは本日も休場で商いは依然として薄そうだ。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは132.20-133.50円。ドル高・円安方向はフィボナッチポイントも近い目先高値133.20円レベルの攻防にまず注目。抜ければ134円台回復も見えてくる。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値の132.65円レベルが最初のサポートで、下回ると132円前半そして131円半ばなどを目指す。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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