ドル円、米金利上昇を背景に堅調推移。本日は日銀金融政策決定会合における主な意見に注目(12/28朝)

ドル円、米金利上昇を背景に堅調推移。本日は日銀金融政策決定会合における主な意見に注目(12/28朝)

ドル円、米金利上昇を背景に堅調推移。本日は日銀金融政策決定会合における主な意見に注目(12/28朝)

ドル円、米金利上昇を背景に堅調推移。本日は日銀金融政策決定会合の主な意見に注目

〇ドル円、本邦からの実需のドル買い、米長期金利の上昇等に米国時間に一時133.60まで上昇
〇ユーロドル、中国のコロナ感染策緩和等に一時1.0669まで上昇するも反落、方向感なく推移
〇ドル円、上方に複数のレジスタンスポイント控え21日線が200日線をデッドクロス上昇余地乏しいか
〇ファンダメンタルズ的にもドル円の下落材料増える
〇年末にかけてのドル円反落をメインシナリオとして予想
〇本日は日銀金融政策決定会合における主な意見に要注目
〇本日の予想レンジ:132.00ー134.00

海外時間のレビュー

27日(火)のドル円相場は堅調推移。アジア時間朝方に安値132.64まで下げ幅を広げるも、一巡後に下げ渋ると、(1)本邦輸入企業の実需のドル買いや、(2)中国政府による「入国者に対して義務付けているホテルや施設での強制隔離を来年1月から撤廃する」とのポジティブ報道、(3)上記2を背景としたリスク選好の円売り圧力、(4)原油価格の急上昇(本邦貿易赤字拡大懸念を嫌気した構造的な円売り再開)、(5)米10月ケース・シラー住宅価格指数(結果+8.6%、予想 +8.0%、※前年比)の市場予想を上回る結果、(6)米金利上昇に伴うドル買い圧力が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値133.60まで上昇しました。しかし、12/2安値133.62がロールリバーサルとしてレジスタンスの役割を果たすと、(7)米12月ダラス連銀製造業活動指数(結果▲18.8、予想▲15.0)の冴えない結果も相俟って反落し、本稿執筆時点(日本時間12/28午前4時35分現在)では、133.40前後で推移しております。

27日(火)のユーロドル相場は方向感に欠ける展開。(1)中国政府による「入国者に対して義務付けているホテルや施設での強制隔離を来年1月から撤廃する」とのポジティブ報道や、(2)上記1を背景としたリスク選好のドル売り圧力、(3)欧州株の堅調推移、(4)欧州債利回り上昇に伴うユーロ買い圧力が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値1.0669まで上昇しました。しかし、買い一巡後に伸び悩むと、(5)米金利上昇に伴うドル買い圧力(米10年債利回りが11/15以来、約1カ月半ぶり高水準となる3.85%まで急上昇)が重石となり、日本時間23時過ぎに、安値1.0611まで反落しました。もっとも、米国時間午後にかけては再び持ち直し、本稿執筆時点(日本時間12/28午前4時35分現在)では、1.0645前後で推移しております。

本日の見通し

ドル円は12/20に記録した約4ヵ月ぶり安値130.57をボトムに反発に転じると、昨日は一時133.60まで上昇しました。但し、上方に複数のレジスタンスポイント(12/2安値133.62のロールリバーサルや、一目均衡表転換線、ボリンジャーミッドバンド、200日移動平均線、一目均衡表基準線など)を控えていることや、強い売りシグナルを示唆する一目均衡表三役逆転が成立していること、21日線と200線のデッドクロスが実現したこと等を踏まえると、テクニカル的に見て、ここからの更なる上昇は容易では無いと判断できます(一巡後の反落リスクに警戒)。また、ファンダメンタルズ的に見ても、(1)米FRBによる金融引き締め休止観測(実質金利上昇に伴う米経済のオーバーキルが意識される中、米国は早晩金融引き締めスタンスを緩める公算大。

CMEが提供するFedWatchツールを確認すると、市場参加者は来年後半にかけての利下げを織り込む状態)や、(2)日銀による金融緩和の脱却観測(黒田総裁は先般のYCC見直しは出口では無いと否定しているものの、市場参加者の間では来年1月の金融政策決定会合や来年4月以降のポスト黒田体制下での会合でもう一段サプライズを出してくるとの見方が根強い)、(3)上記1、2を背景とした円キャリートレード逆流リスクなど、ドル円相場の下落を連想させる材料が増えつつあります。

クリスマス休暇明けの昨日は米金利上昇に伴うドル買いに下支えされる形で上昇基調を保ちましたが、当方では引き続き、年末にかけてのドル円反落をメインシナリオとして予想いたします。尚、本日は日本時間8:50に発表される日銀金融政策決定会合における主な意見に注目が集まります。本件はYCC見直しを決定した12/19ー12/20開催分となるため、日銀が予想以上にタカ派的なスタンスであることが明らかとなる場合や、金融政策の点検・検証および政府との共同声明改定に関する議論に触れられている場合などには、日銀による来年1月以降の更なる金融引き締めを想起させる形でドル円相場に強い下落圧力が加わる恐れがあり警戒が必要でしょう。

本日の予想レンジ:132.00ー134.00

注:ポイント要約は編集部

ドル円、米金利上昇を背景に堅調推移。本日は日銀金融政策決定会合の主な意見に注目

ドル円日足

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