ドル円133円台に急落、まさかの日銀長期金利変動幅拡大で (12/20午前)

20日午前の東京市場でドル円はじり高推移後に急落。

ドル円133円台に急落、まさかの日銀長期金利変動幅拡大で (12/20午前)

ドル円133円台に急落、まさかの日銀長期金利変動幅拡大で

20日午前の東京市場でドル円はじり高推移後に急落。朝方、137.01レベルで取引の始まったドル円は、朝方一旦136.72レベルに値を崩す場面もありましたが137円割れは買い戻され、その後はじりじりと値を上げる展開となり、正午前に137.47の高値をつけました。
しかし、正午過ぎに日銀が金融政策を発表。予想外に政策変更を行い、事実上円長期金利上昇を許容した形となったため、円買いが強まりドル円は4円以上急落。一時133.11まで下落した後やや戻し12:30現在は133.70レベルでの取引となっています。

先週末から政府と日銀の共同声明変更観測報道などでにわかに注目を集めていた今回の日銀政策決定会合ですが、今回の政策修正は完全なサプライズ。声明文によれば現在生じている債券市場の各年限間の金利の相対関係や現物と先物の裁定に生じているゆがみを是正するために、10年物国債金利の許容変動幅を従来の0%±0.25%から±0.5%に拡大、一方で長期国債買い入れ額を月間7.3兆円から9兆円に増加するとのこと。
現在の市場環境を考えれば10年物国債利回りの0.5%への上昇を許容したこととほぼ同意。事実上の10年物円金利の0.25%引き上げにドル円は急落、日経平均株価は後場寄り付きでプラス圏から一気に400円超の下落に転じました。

テクニカルにはドル円は当面の安値目途とされていた、12/2安値133.63を割り込み8/5安値130.41を目指す動きです。

ただ、当面動かないことが暗黙の了解となっていた円金利が上昇を許容されたことのインパクトは小手先の米経済指標の好不調とは比較できないほど大きく、他の前提が変わらなければ、更なる円高が進行しても全く不思議はない状況です。
本日15:30からの黒田総裁記者会見はいつにもまして注目が集まりそうです。

ドル円133円台に急落、まさかの日銀長期金利変動幅拡大で

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